アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
提案
-
「凛月、謝らなくていい。大丈夫、大丈夫だぞ」
「...ぅ、ぅ、うぅぅ...や、やぁ、...ぁ、、?」
「そう、いい子だな、凛月」
「落ち着いてきたかな?」
「...ん、んぅ...」
落ち着いたところで離そうとすると、不安なのか服をきゅっと掴まれた。
無理矢理離すことも可能だが、弱っている凛月の言うことはできる限り聞いてやりたくて、凛月のすぐ横に座って手を握る。
「はぁっ、は、はぁ...」
「凛月くん、ちょっとごめんね。お熱測るから触るよ」
看護師の女性が凛月の服のボタンを外す。
「ぁぁっ、いやっ、いやぁ!!」
再びパニックに陥りかける凛月を何とか宥める。
「すみません。神童さん、凛月くんの脇に体温計挟んで貰えますか?私じゃ怖い思いをさせちゃいそうですけど、神童さんなら大丈夫かもしれません」
「わかりました」
看護師から体温計を受け取る。
「凛月、体温測るからな。やった事あるだろ?怖くない。痛くないぞ」
「いぅ...んん...あ、、はぁ、、」
襟元から服の中に手を入れて体温計を入れようとした時に少し嫌がって手で制止させるような仕草をしたが、それも一瞬で、その後は大人しかった。
「雨宮先生は、凛月くんと交流があるんだよね」
「はい、少しですけど」
「私では意識のある状態での診察は難しいし、凛月くんにストレスを与えてしまう。もし可能なら、雨宮先生に触診をお願いしたい」
「でも、パニックに陥らないという保証は...」
「ない。だが、神童さんの事は現時点では認識出来ているように見える。だから雨宮先生の事も、ちゃんと認識出来ればパニックにならないんじゃないかと考えてる。どうだ、やってくれないか?」
「...わかりました。やってみます」
「ありがとう。任せる」
ピピピッと体温計が鳴って、凛月がその音にビクッと反応した。
体温計を抜き、看護師に渡す。
「39.0℃です。結構高いですね」
「夜までこの状態だったら解熱剤を入れる予定ですが、辛そうでしたらお伝え頂ければ投与しますのでいつでも呼んでください」
奏斗が凛月の点滴を交換して、奏斗と凛月を診ていた医師と看護師が病室を出ていった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
83 / 190