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返事
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「ぼくも、神童さんだいすきなの」
これは俺の告白に対する返事だ。
凛月の返事はとても嬉しい。何なら今すぐキスをしてしまいたい気持ちもあるが、凛月はきっと"好き"を理解出来ていないんだ。
分からない事を利用したくはない。
「あー、いや、俺が思う"好き"と凛月が思う"好き"は多分種類が違うんだ」
「神童さんは奏斗さんとちがう"すき"なの。神童さんの"すき"はぼくとちがう、?」
「ぼく、神童さんといると変なの。胸がドキドキするの。奏斗さんはそんなふうにならないのに」
これは...期待していいのか?
同じだとも違うとも言いきれない。どうしたものか。
凛月をハグしたまましばらく考えていると、ふいに唇に柔らかいものが触れる。
俺は、凛月にキスをされていた。
それは一瞬で、唇はすぐに離れる。
「なっ!凛月っお前...」
「絵本で見たの。好きな人とするの。...ぼく、神童さんのこと好きだから...いや...?」
自分でした事が恥ずかしくなったのか俯き気味に聞いてくる凛月が可愛くて、今度は俺からキスをする。
「んっ、んん、、」
さっきは自分からしてきたくせに、俺からされると頭を後ろに引いて逃げようとするから、凛月の後頭部に手を当てて逃げられないようにした。
引けないとわかると諦めたのか、凛月はされるがままになった。
キスのあと、凛月は顔を真っ赤にして俺の肩に顔を埋めた。
「凛月、顔見せてくれよ」
「や、、、」
「なんで?」
「へん、だから、や...」
しばらくそのままでいると、凛月が小さく声を出す。
「...今日だけでいい、から、、いっしょに、いて...ください...。わがまま、、ごめんなさい...」
今日だけだなんて言わずに、ずっと一緒にいてくれと言えばいいのにと思うが、凛月には難しいのだろう。
凛月が頼み事をしてくれるだけで、今は十分だ。
「今日も明日も明後日も、その後だって一緒にいてやる。だから、早く良くなれよ。良くなったら一緒に帰ろうな」
「ありがと、ざいます...はやく、よくなる......」
頭を優しく撫でていると、すーすーと寝息が聞こえてきたため、ベッドに寝かせ、俺は病室内のソファで眠った。
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