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自己犠牲
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「...凛月くん寝た?」
「あぁ、相当眠かったんだろうな」
「2回も吐いたもんね。体力も落ちてるし寝てくれて良かったよ」
奏斗が凛月の頭を撫でながら言う。
「点滴で良かったのか?」
「今日は大丈夫だけど、血管へのダメージも考えたら、ずっと点滴って訳にはいかない。自分で食べられるようにしていかないと...」
「まだ体調が悪いから食べられないのか?」
「いや、熱もだいぶ引いたし食べられないほど具合が悪いって感じじゃない。怖がってる感じがしたから、もしかしたら何かあったのかもね...」
「今日の夜はどうするんだ?」
「できれば食べる練習もしてほしいけど、無理そうならやめてくれてもいいよ」
「わかった」
「...慧、最近疲れてるんじゃない? ちゃんと食べてる?寝てる?」
確かに以前より睡眠時間も減ってるし食べる量も減った。
でも1秒でも長く凛月についててやりたい。まだ大丈夫だ。まだやれる。
「俺は大丈夫だ。そんなことより今は凛月に」
「ダメだよ。全然寝てないのも知ってる。食べてないのも僕は知ってるんだよ。凛月くんのことも大事だけど、慧まで具合悪くなったら凛月くんだって悲しむよ」
「けど凛月が...」
「凛月くんは僕もみてるから。今は凛月くんのためにもちゃんと寝て食べて」
凛月のベッドのすぐ隣に簡易ベッドが置かれ、奏斗に言われるがままに俺も寝ることとなった。
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