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悩み事
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『姫崎……黒ワゴン……3台……』
「なんだったんだ…あれ…?」
帳は電車の中でそう呟く。今電車内には帳の他に女の人1人しか居ない。
それにしてもさっきのぶつかった男にはびっくりした。身長はきっと絢斗よりも断然高く、胸板がしっかりしていた。
「あんな人になりたいなぁ…ま、多分無理だけどさ…」
帳は学校一身長の低い男子と言っても過言ではない。高校生にもなってこの身長では、これからの伸び代は期待できない。
そうしょんぼりしているのも束の間、電車は最寄り駅に着いていた。
「あっ、やば!」
扉が閉まるギリギリで帳は電車を出る。
そのまま家に向かって歩き出した。
家に着くと、母のご飯の匂いがする。匂いからして今日はハンバーグらしい。美味しそう。
部屋へ荷物を置くと、直ぐに母の元へ向かった。
「ただいま、母さん!手伝うよ」
「おかえり、帳。あともう少しで終わるから大丈夫よ、ゆっくりしてなさい」
そう母に言われ、帳はソファに向かった。
もうその時には朝の出来事など、忘れていた。
一方、帳と同じ電車に乗っていた女性、美琴は、和風の家が建ち並ぶ住宅地の奥へと入っていっていた。
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