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年上ってずるい(srky)
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─────キヨ視点────
痴漢防止のために女性専用車両をつくる、みたいな話がどこかでは出てるらしい。
その話を友達とした時、ふとそいつが言った。
──そんなんつくったら男が痴漢の対象になるんじゃねぇの、って
俺はそいつを笑い飛ばした覚えがある。
誰が好き好んで男襲うんだよ、とその時は思っていた。
なぁ、あの時のお前。
全力で謝るから助けてくれ。
高校ん時の友達とご飯に行って、その帰り。
満員に近い電車に揺られながら音楽を聞いていた時に事件はおきた。
突然人が沢山乗り込んで来て、窓の方に追いやられる。
タクシーで帰れば良かったな、と後悔しながら俺はため息をついた。
その瞬間。
「っ!」
太もものあたりを誰かに撫でられた感じがした。
首をまわして後ろを確認しても、俺の背後には何食わぬ顔でたっているおじさんがいるだけ。
…気のせいか?
また太ももが撫でられる。
…絶対気のせいじゃねぇな、
「あの、やめて…、ひっ!!」
抗議をしようと後ろを振り向くと、俺の太ももを触っていた手が尻の方に移動した。
ぞわぞわっと鳥肌がたつ。
…こいつ正気か、こんな背高い女いるわけねぇだろ。
もしかしてアッチ系のやつ?!
「おい、まじでやめっ…っん」
「そんな大きい声出していいのかな、キヨくん」
「なんで知って…」
「そりゃ大好きだからだよ、ほんとに会えるとは思ってなかったなぁ。やっぱり運命なのかな?」
荒い呼吸音を後ろに感じる。
こいつ俺の視聴者かよ…!
赤い髪は隠しようがねぇけど、最低限外ではバレないようにしてきたはずなのに。
何が「運命なのかな」だよ変態野郎!
182センチの男にサカってんじゃねぇよ!
今すぐぶん殴ってやりたいが、恐怖からなのか全然体が言うことを聞いてくれない。
するり、と背中から腕が回ってきて俺の胸を弄り始める。
「っ…ぅあ、んぅ…」
「声我慢してるの、可愛いね」
うるせぇ…っ
そいつが俺の首筋を舐めた。
「ひっ…」
口からは吐息に近い声が出るだけで、助けなんて呼べない。
誰か、だれか…っ
いやだ、助けてくれよっ!!
「うおっ!何するんだよ」
「…ぁ」
急に、俺を掴んでいた手が離れた。
────そらる視点────
「…っわ、満員じゃん」
来た電車を見て、そんな言葉が口から漏れる。
打ち合わせで疲れてるのに余計な体力使いたくないなぁ…
ちょっと迷ったけど、俺はその電車に乗ることにした。
だって帰って録音しなきゃだし。
ぞろぞろと出てくる人をかわしつつ、電車に乗る。
車内は思ったよりもずっと混んでいて、俺はすぐに窓際へと押しやられてしまった。
心の中のため息を抑えながらスマホを取り出し、イヤホンをつけようとする。
「…おい、まじでやめ…っん」
くぐもった小さな声がした。
しかも少し聞き覚えがある声。
…知り合いかな?
少し車内をみわたしてみる。
…あれ、あの髪の毛。
目に飛び込んできたのは、ちょっと離れたところにいる男の人の赤い襟足。
キヨくん…だっけ。
まふまふの友達で、実況者さん。
そんなに話したことはないけど、まふまふによく動画を勧められるからなんとなくは知ってる人。
相変わらずオシャレな服きてるな、と思いながらキヨくんを見つめる。
…なんか様子が変だ。
「ぅあ、んぅ…」
顔を真っ赤にしながらキヨくんは自分の口を手で押さえている。
よく見たらところどころ腰がぴくぴくはねてるし。
突然キヨくんの後ろに立ってたおじさんが、彼の首筋を舐めた。
「ひっ…」
…痴漢か。
助けた方がいいよな、あれ。
次の駅に着いたら声をかけて、そのまま電車から降りる…うん、そうしよう。
できるだけ揉め事を起こさないようにしないと、めんどくさい事になりそうだな。
キヨくん、次の駅まで耐えて。
すぐに助けてあげるから。
…ふと、涙が溜まった目と目があった気がした。
「っ!」
ぽろり、とキヨくんの目から涙がこぼれる。
…助けなきゃ。
気づけば俺は男の方に行って、キヨくんに触れていた手を叩いていた。
────────────────────
はい、前回言ってた方はそらるさんになります!
キヨさんとは関わりが少ない方ですが、許してください。
前から書きたかったんですよ!だってそらキヨ少なすぎるんだもん!
マイナーすぎるんだもん!!!!
決めました、これ呼んでる方たち!
そらるさんを知らない方はまずYouTubeにとんで、曲を聞いてみてください(あわよくばハマって頂ければ…)
そらるさんをご存知の方はそらキヨを書いてください!
ソッコーでとんでいくんで!
(嘘ですこの小説を楽しんでいただければそれで十分です)
それじゃ次回!
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