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過呼吸 SideU
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sideU
かたかた、というタイプ音。
しん、と静まり返った部屋にその音と俺の文庫本のページをめくる音だけが響く。
ちらりと横を見ると、珍しく真剣な顔をしてパソコンと向かい合っている茶髪がふわりと揺れた。
すっととおった鼻筋や白い肌が綺麗で思わず見とれてしまう。
紅生姜と馬鹿にされていた赤い毛先はもう無くなって、そのかわりに首のほくろが茶髪に見え隠れしている。
俺は無意識のうちに手を伸ばしていて、その白い肌に触れようとする。
「………こら、うっしー」
悪戯っぽい笑みを浮かべながら、キヨが俺の手を掴んだ。
「いーだろ。お前の首筋のほくろ妙な色気あって俺好きなんだけど」
「赤いの切って正解かなーレトさんにもそれ言われたw」
少し照れたように笑うキヨは愛しくて、だからこそもやっとした気持ちが心の中に広がった。
キヨの手をひいて、さっきまで座っていたベッドに連れて行く。
キヨはかけていた眼鏡を外し、俺になされるがままベッドに寝かされた。
「もうヤんの?今日うっしーノリノリじゃん」
「誰かさんが他の奴の名前だすから」
「へぇー嫉妬?かわいーねうっしー」
「うるせえよ」
キヨとは恋人関係では無い。
1番簡潔且つ明確に表すとすれば、俺達の関係値はセフレだ。
俺に恋人がいるわけでも無いし、なんなら俺はキヨのことが本気で好きだ。
キヨも恋人がいるわけではない。
けど、なんていうか…所謂ビッチで、すぐに股をひらく奴なんだ。
レトルトもキヨが肉体関係をもつ相手の1人。
他は…ガッチさんとか、フジとか。あとは高校の同級生とかだった気がする。
俺だって今日、こいつに「やろ」と誘われて家に来た。
誘われたのは俺で、こいつの目の前にいるのも俺で。
なのに他の奴の名前がキヨの口から出てきたことに腹が立つ。
無理やり唇を奪い深い口づけをすると、するりと細い腕が背中に回ってきた。
「ん、ッ……ふぁ、ぅっ……ぁん」
頬を薄紅色に染め、とけた表情を見せるキヨは動画とは全然違う。
一言で言い表すのならば発情期のメス。多分それにサカる俺はこいつにオスのように見えているのだろう。
まぁ別にそれでも構わないけれど。
「ふ、はぁ……ッ、…うっしー…、なんでキスばっか……っ!いじ、わる…!」
必死に酸素を貪りながら、赤い顔で抗議してくるキヨを鼻で笑う。
他の奴なんて考えられないぐらい、俺でいっぱいにしてやる。
ゴムのストックは大量にあるんだ。
「…キヨ、今日は寝かせねえからな」
「寝かせねえってまだ午後3時なんすけど…え、まじ?どこでスイッチはいってんの…っ!」
「まじ。付き合ってもらうぜ」
キヨが引きつった笑みを俺に向けた。
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「ひ、……ぁ゙ああ…やッ、うっしぃ……♡おれ、も………むりっ…!ナカやばいぃぃっっ♡」
目に涙をため、赤くなった顔を隠す腕を掴む。
白い肌にあちこちとつけられた赤い印。
今までこいつは何人に身体を許してきたんだろう。
こんなにも可愛い顔で良がり狂っているキヨを他の人も見ていると思うと無性に腹が立って、
俺は首筋の見える位置にわざと唇をよせた。
じゅっ、と音をたてて吸い付けば、他のどの印よりも赤い痕が綺麗につく。
「…ばか、ばかばか……ッ!!なんで、そんな………ん゛ぅ♡やぁ、みえちゃ…♡」
口ではああ言っているけれど、ナカもきつくなって喜んでいることなどバレバレだ。
この掠れた色気のある声も、白い肌もしなやかな手足も、全部全部俺のものにしたい。
気づけば首周りから肩にかけて、キヨの肌は俺のキスマークで埋めつくされていた。
独占欲、多分俺は人一倍この欲が強い。
誰にもみせたくない、知られたくない。
こんなに愛しい姿を知っているのは俺だけでいいんだ。
いつか、いつか。
こいつは絶対に、俺のものにしてみせる。
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「ビッチ受け」第1段ですいかがでしょうか…?
こんな感じてside〇が続いていきます。
今回はうっしー視点なのでsideUです!
次は…sideR…?かな?もしかしたらGになるかも。
まだまだ続くので楽しみに待ってて貰えたら嬉しいですー!!
ではまた次回!!
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