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それからは、急展開に話が進んだ。
付き合い始めて半年。ハグして、キスして、それ以上のことも何度もした。
それはいつかは壊れる、仮初の幸せ。
分かっているのに、どうしても我儘な僕は大切な彼を裏切り続けている。
「考え事?」
「ああァッ!」
突然感じた脳の奥まで響くような快感に、視界がチカチカと点滅した。ぐちゅ、と鳴るいやらしい音は確かに自分の下腹部から聞こえている。
過去へと飛び去っていた意識を現実へと向けると、剣呑な光を纏った瞳と目が合い、思わず肩が震えた。その背後に淡いピンク色の蛍光灯が見えて、仲良くデートをしていたらいつの間にか彼の口車に乗せられてホテルに来ていたんだ、どうでも良いことを思い出す。
「ひ、アァっ」
「俺の下で俺以外のこと考えてたんだ?」
思わず逃げるように浮いた腰を押さえ付けられて、一気に抜かれたと思ったら再びカラダに押し入ってくる大きな彼の質量。ごちゅごちゅと何度も奥を突くそれは、確実に雅也の好い処を狙っている。
「…ァッ、ちが…ああぁ…っ」
「何が違うんだよ、なぁ?」
「と、とおるの…っこ、と…ァッ、かんが…ッて…ぅ、あんッ!」
過ぎた快感でチカチカと点滅する視界の中、必死に彼の首筋にしがみついて回らない舌でなんとかそう伝えた。
「俺のこと…?」
間違ったことは言っていない。統と出会ってから今までの事を思い出してボーっとしてしまっただけだ。こくこくと何度も頷くと、彼の耳が赤く染まっていくのが見える。
「…マジで、ずるい。」
小さく呟かれたその言葉に、きゅうんと腹の奥が縮む。
「こらマコト…っ、あん、ま…締めんなって」
歯を食いしばって苦しそうにそう言う表情は、もう限界が近いことを伝えている。それに伴って段々と激しくなっていく抽挿。
雅也は揺さぶられるままに嬌声をあげた。
どんどん熱くなる体とは裏腹で、冷えていく心。
憧れの彼に、統に触れて、触れられて、愛されて。醜い嘘までついて手に入れたはずの瞬間なのに、どうしてこんなに悲しくて寂しいの。
「く、でる…っ、ぁ…、マコト…ッ」
薄いゴム越しに感じる彼の熱。
とうとう、我慢していた涙が溢れた。
この恋は、僕には苦しすぎる。
「え、泣いてんの…?なに、どっか痛かった?」
ごめんなさい。ごめんなさい。
弱くて、汚くて、嘘つきでごめんなさい。
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