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そうして生まれたのは12の僕。元々年号を収めるために何か必要だろうと、動物と呼ばれるものの中から宴に招待をしておいた者たちを改めて呼び出した。
天満が其々に自分たちに似せた姿を与え、天道が力を与えた。
力、というものは、界域に存在する為に必要不可欠で、其々の個性に因んで天真爛漫な天道が思い付きで与えたものにすぎないのだが、それも神の与えた姿に力。生半可なものではなく、その漲るような生命力を肌で感じ動物たちは一様に身震いすら覚えた。
12の僕たちは其々の神に仕えた。その振り分けは、そこに踏み入ることが出来るか出来ないか。必然なのか、不思議と半分に分かれた僕たちは皆己の任務を全うした。
あるものは天道の無邪気さに振り回され、あるものは天満の悪戯に嵌められ。界域はとても賑やかに、穏やかに、笑顔で溢れていた。
それは以前のふたつの神だけで過ごしていたときよりもずっと――
僕が甲斐甲斐しく心を込めて神に仕えているお蔭で、世界は明るく彩り穏やかに時を刻み癒され、生命は皆幸福に満たされていた。
12の僕で年月を巡らせようと決め、世界に四季というものを与えてから5周ほど月日が巡った頃だろうか。
――世界が乱れた。
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