アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
32
-
少し経つと兄さんの料理も届いた。
兄さんが頼んだのはパスタだったみたい。
実は俺もそれ気になってたんだよな、、美味しそう。
「ふふっ」
不意に兄さんの方から笑い声が聞こえてきた。
俺が怪訝そうに見つめると兄さんは
「春にもパスタ少しあげるよ。だから俺にもハンバーグ少しちょうだい」
と言ってきた。
兄さんには全てお見通しのようだ。
「別に、欲しかったわけじゃない。」
恥ずかしくなってそっぽを向く俺とそっかそっかと笑う兄さん。
なんだか昔に戻ったみたいで楽しかった。
「「ごちそうさまでした」」
食堂のご飯はほんとに美味しかった。
今度陽とも来てみよう。
「ねえ春」
「ん?」
「春は、もっと自分のしたい事をしていいんだよ」
兄さんはそれだけ言うと、俺の頭を撫でてきた。
「大丈夫。大丈夫だよ。」
何度も何度もそう言って俺の頭を撫でてきた。
他には何も言わなかったけど、なんとなく兄さんの言いたい事が分かった気がした。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
33 / 34