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攻略
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これからネット配信もされる創立10周年式典なんだが。
何も成し遂げてない身で、今までありがとう!これからも頑張りましょう!とか格好がつかなくないか?
英雄が用意したスピーチ原稿は完璧だが、それを読む俺が完璧から一番遠く離れている。
力也は、渋い顔。
「ビデオ撮影は任せてくれ」
一方の英雄は、期待に高揚して頬がほんのり色付いていた。
ポケットに忍ばせていた手のひらサイズのカメラを構えてみせる英雄に、力也の表情も緩む。
うん、英雄の腕を疑ったことはないが、対象が俺と言うだけで台無しだろう。
誰も見返さないと思うぞ。
どれだけ力也が出来ないところを見せたところで、相変わらず英雄の目には変換フィルターがかかり、ヒーローのヒーロー君ポジションは社内でも浸透している。
人が増えて、直接俺と仕事をしていない英雄信者の社員には、俺のことを「世界を救う素晴らしい社長」だと思いこまれているし。
いやいや、本当に全然柄じゃないのにな。
公私ともにパートナーの本物ヒーロー英雄が、モブの俺を自分が進むべきヒーロールートに乗せてくるこの強制ルート。
攻略方法はあるのだろうか。
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