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21 力不足 斗真side
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昼食はみんな完食できた。
奏くんも1杯のスープを飲めた。
「片付けは俺がするから、斗真は奏くんといてやって、」
「ありがとう、奏くんおいで」
手を広げて奏くんを抱きしめる。
奏くんは俺にもたれかかってくれるが胸に顔を押し付けて顔をあげようとしない。
徐々に上がる体温…
もしかして、泣いてる?
頬に触れると手が濡れた
どうして?どこか痛いのか?
「どうした?どっか痛い?」
「………」
何度聞いても俯いたまま返答がない。
お手上げ状態になっていると、透が片付けを終え来てくれた。
「どした?」
「分からない、急に泣き出して、」
「奏くん、こっちおいで、俺とちょっとお話しようか。」
奏くんは俯いたまま透の所に行く。
「隣の部屋で話してくる。
家にあるもの自由に使っていいから、ちょっと待っててな。」
「あぁ、分かった。」
隣の部屋に行く2人の後ろ姿を見送る。
俺には奏くんの心の声を聞くことはできない。
今は透に任せるのが1番なのは分かってる。
でも、奏くんの力になれない現実が悔しかった。
どうして、奏くんは泣いてるの?
考えても本当の気持ちは分からない…
ぐるぐると同じことばかりを考えるのに疲れ、テレビを見て2人を待つことにした。
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