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Let bygones be bygones. 〜過去は過去〜
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思えば、ファーストキスより緊張した。
震える吐息が唇にかかって、胸がキュンとした。
ワタルの唇が不器用に重なって、離れたくなくて思わず抱き寄せた。
「!!!」
ワタルの肩に力が入って、でも、身を任せてくれて。
ワタルのこと、好きだったんだって、そう気付いた。
それから色々あって、付き合いだして。
同じ高校だった牧田から指摘されるまで内緒で付き合っていた。
「バカじゃん。一緒にいたらいーじゃん。」
人のことをボロクソに言うヤツだけど、優しいことを知っている。
そして、牧田も同じ男の舞澤と付き合っていたから、なんとなく心強かった。
付き合いだして5年目。
ワタルとは、お互い違う会社に就職したけど、夜は一緒に過ごせたから特に問題なく過ごしていた。
だけど。
ワタルが出張の夜、彼の両親が訪ねてきた。
そして、
「もう、気持ちが無くなった。」
そう嘘をつく道しか、俺には残されなかった。
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