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やっぱ可愛い
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「ふぅ、さっぱりした。桐野何してんのかなー。」
浴室から出るとリビングに向かいチラッと見ればテレビを付けずに未だにソファの端っこに座っていれば膝に顎を置いて目を閉じていた。何あれ、めちゃくちゃ可愛いんだけど。
冷蔵庫を開けてお茶を飲もうとすると音がしたからか目を開けてこちらをじっと見られ飲みずらい。俺何か変かな?
「ん?おまたせ。どうした?そんなに見つめて…………俺に惚れちゃった?」
「な、ななな何言ってるのっ。髪ちゃんと拭かないと風邪引いちゃうって思って見てただけだからっ。」
「…………冗談だよ。買ってたデザートもあるけど貰ったチーズケーキがあるんだ。それも食べよ?」
男相手に惚れちゃった?などそんな言葉が出たことにびっくりするも悟られないように冷静に言えば顔を真っ赤にして慌てて言う桐野に更に驚いた。嫌悪感とかそういう感じで怒られるかと思ったがそんな真逆な反応されると意識してしまう。だいたい何でまたそんな端っこに……そんなに好きなのか端っこが。可愛いなホント。
「チーズケーキ?食べた…………い、いやそれは栗原くんのチーズケーキでしょ。俺が食べたらだめでしょ。」
「なんでだよ。俺が貰ったものだし好きに食べよーが誰かにあげよーがいいだろ?」
食べたいんだろ素直じゃないな。既にカットされてるのでそれをお皿にのせて更に買ってたモンブランものせてあげ。プリンは流石にのらないか。崩れるしカップのままでいいか。
「はいどーぞ。チーズケーキとモンブランとプリンのスペシャルセット」
「こ、こんなに食べれないよっ。何で栗原くんチーズケーキだけなの?プリンかモンブランどっちか食べてよ。」
結構多いけど甘いもの好きなら平気だろうと差し出した。目をキラキラさせて小さな子供みたいだ。本当に甘いもの好きなんだな。いくらでも買ってやるよ。
「じゃあ一口ちょーだい。」
「一口だけでいいの?分かった…一口ね。ほら口あけて。」
「んぐっ、おま、多過ぎだってっ」
あーん、と食べると一口にしては多過ぎでもごもごと口いっぱいにクリームの甘さが広がった。こんないたずらするなんて意外だな。なんとか咀嚼して飲み込むとケーキを食べる桐野をじっと見つめた。食べてるとこも可愛いよな。
「はぁ。桐野意地悪。一口とは言ったけど多過ぎ。きーりーのーくーん。無視するなこっち向け。」
「んむっ。な、なんれふか。一口は一口れふっ。」
せっかくモンブランを食べていたが顎を掴まれ無理矢理目を合わせた。モグモグしながら言われれば顎を掴まれてて飲み込みにくいのかムッとした顔をしていた。何だか悲しそうな顔に変わるとどうせ怒ってるとでも思ってんだろうなと思い顎を掴む力を緩めると親指で頬を撫でた。
「ごめんなさい……もうしませ…!?」
「桐野さ。無防備。危うすぎる。その顔だめ。」
「へ?え?むぼ、う、び?危うすぎ?俺の顔……だめ……?それはだって…栗原くんみたいにかっこ良くないし…。」
どういうこと?という顔をして頭にハテナを浮かべてて全然分かってないらしい。俺みたいにかっこ良くないとか自分のこと不細工と思われてると思ってんのか?だめだこれ。桐野天然だ。どうしようかなこれ。
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