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意地悪したくなる
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晩御飯を食べ終わると直ぐに抱きしめられ胸の中にすっぽりおさまっている状態だった。ちまちまチョコを食べてるけど美味しい。後ろの人は昨日以上に密着してくるんだけど…。
「あ、あのー……」
「…………」
「もしもーしっ」
お付き合いすることになって恥ずかしいが嬉しく思った。まだはっきりと恋愛というのは分かってないが拓也くん以外に抱きしめられるのは嫌かも。キスも……それ以上も。これって好きってことだよね?
「拓也くん。お風呂溜まったから入ってきたら?」
「一緒に入りたい。」
「狭いからだめ。早く入らないと抱きしめるの禁止にするよ。」
「入ってくる。」
離れてシュッと立ち上がりお風呂へ向かってくれた。面白いな拓也くん。
そんなことを思いながら後で仕返しされることを俺は考えてなかった。
「次どーぞ。」
「ん、何もないけど好きにしてていいからね。」
確かに二人で入るとなれば狭かった。それはそれで密着できるし俺はいいんだけど抱きしめるの禁止は嫌だ。禁止になんてさせねぇけど。
「良いこと思いつーいたっ。」
今の顔を誰かが見たらかなり悪い顔をしてるだろう。脱衣室に入ると涼のパンツだけ残して部屋着を回収した。パンツだけ残してあげたんだ優しいだろ?
「ん?あれ!?何でパンツだけ?」
慌てた様子の声が聞こえ笑いながら脱衣室を開けた。
「ククッ、困ってる困ってる。涼どうかした?」
びっくりしてタオルで体を隠してる。別に隠さなくてもいいのに。見たことあるし。
「ぎゃ!?勝手に入って来ないでよ!ここに置いてた部屋着がないんだけど知らない?」
「ん?あぁ、俺が預かってるからこっちにおいで。」
「な、なんで!?」
「早く服着ないと風邪引くぞー。」
ヒラヒラと手を振りながらリビングに戻った。
追いかけるようにリビングに来た俺の手を掴んだので振り向く。タオルにくるまった状態で顔を赤くして睨まれたけど可愛いから無駄だよ。
「なんでそんな意地悪するのっ。」
「意地悪したくなるんだよ。ほらここで着たらいいじゃん。俺の家で堂々と着替えてたじゃん?」
「そ、それは……まだその時は友達だったし…………」
「んーーー?」
「返してよっ。」
「ここで着替えてくれるなら返すよ?」
「うぅ…………」
パサッとタオルを落とせば綺麗な体に俺は舐めるように見た。Tシャツ、上着、ズボンの順番に渡していく。
「拓也くんと口聞かないっ。」
「えー…………」
そう言ってもどうせ口聞いてくれるくせに。
「なぁなぁ無視すんなよ、ごめんな?」
「………………」
大人しく抱きしめさせてくれたが話しかけるとぷぃ、と顔をそらす。そんなとこも可愛いもんな。
「ごめん。俺帰った方がいいかな。」
「!?…………だめ…。」
「口聞いてくれるの?」
「…………うん。もう許す。」
ほら、な。帰るつもりなんかさらさらねぇけど。優しく頭を撫でて頭に口付けた。
「涼、好きだよ。」
「……………………うぅ……恥ずかしい。」
少しずつ慣れていけばいいだろ。
そういう初々しいとこたまんねぇけどな。
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