アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
お昼休み
-
一緒に食べることをすっかり忘れていた俺はボケーっとしていた。周りのみんなはお弁当を食べるのに机を動かしたり中庭へ移動したりとガヤガヤしていた。
「涼っ。ほらほら行こうぜ!」
「え?あ、ちょっと!?」
「昼飯一緒に食うって言ったじゃんっ。」
「そんなこと言ったっけ?」
いきなり目の前に顔が表れびっくりし周りからの視線にもいたたまれず俯きいそいそとお弁当を出していると約束のことに頭にハテナを浮かべ首をかしげていた。聞いたような聞いてないような…。
「ちょっと引っ張らないでみんな見てるっ。」
「はいはい、こっちで食べようなーっ。」
「俺の話を聞いてよっ。」
人通りがなくなり奥の使われていない空き教室に入った。なんで鍵持ってるの拓也くん。そしてなんで鍵閉めるの?あ、開いてたらおかしいからか…。
「その鍵はどこで入手したの?」
「さて涼くん。一緒にお昼ご飯食べる約束忘れてたお仕置きしないとな?」
「だから話を聞いて…………ん?お仕置き?」
なにそれ。お仕置き?聞いてないんだけど。窓側の方に座りトントンと導かれるように叩かれたので隣に座った。拓也くんは相変わらずコンビニのお弁当と菓子パン。
「その……忘れててごめんなさい。」
「だめ許さない。まぁ飯食ってから、な?」
(逃げれるようにしておこう。)
「逃げたら倍のお仕置きな。」
「に、逃げません逃げませんっ。」
なんで心の中読み取ってるのっ?超能力ですかそれ。とにかくお腹空いたしお弁当食べよう。
「卵焼きうまそー。」
「ん、食べる?ハンバーグも食べていいよ?」
「マジ?やったー!コンビニので悪いけどからあげ食べていいよっ。」
美味しそうに食べてる拓也くんは可愛い。そしてちょっとだけお仕置きがなくなるのではと希望を持ってた。そんなことにはならないよね。
「拓也くんいつもコンビニ弁当だし飽きない?」
「んー、俺料理壊滅的だしコンビニ弁当って結構飽きないもんだよ。」
そっか。お弁当作ってあげるよ、とか言おうと思ったけどコンビニ弁当には勝てないか。美味しいもんな。
「でも涼のこの卵焼きとハンバーグはコンビニよりうまい。」
あ、嬉しい。素直にそう思った。
お互いに食べ終わると勇気を出して聞いてみた。
「俺で良かったら拓也くんのお弁当作ろうか?」
「んえ!?それはめちゃくちゃ嬉しいけどいいの!?」
「うん。二人分でも苦じゃないよ?」
「じゃあお願いするっ。やったマジ楽しみ!」
そんなに喜ぶことなのかと自分も同じように嬉しかった。お弁当箱買って来ないとな。拓也くん何色が好きだろう。
「よし…………じゃあお仕置きの時間な?」
「………………忘れてたと思ったのに。」
秘密のお昼休みの始まりです
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
43 / 1075