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声が聞きたい
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あれから何事もなく今日は終業式。明日から冬休みだ。授業という授業はなく学校中の大掃除。拓也くんと毎日会えなくなるのは寂しい。お昼になりいつものとこで食べていたが俺はボーッとしてた。
「おーい。涼?話聞いてる?」
「あ、ごめんっ。ボーッとしてて……」
「これ携帯。涼にやるよ。」
「ぇえ!?だめだよこんなっ高いのにっ。」
「だって夜とか声聞きたくなる。因みに俺携帯二台持っててその1つだよ。」
こういうとこ簡単にしちゃうから心配しつつも嬉しかった。キラキラした携帯を大事そうに受け取りじっと見つめる。使い方はなんとなく分かるけど……。
「いくらだった?お金っお金払うからっ。」
「いらねーよ。もともとは俺のだし。」
「でも……悪いよこんなの。月ごとにお金かかるでしょ?ちゃんと払わなきゃ気が済まないよ。」
「んー。じゃあさ、お金はいいから涼にエッチなことしてもいい?」
「え?ななな何するの?」
体で払って?とか冗談混じりに言われスルッとネクタイを外されドキドキしてしまい抵抗も出来なかった。だって色っぽい目で見られたら動けないよ…。
「ん、大人しくしてていい子だな。」
「た、くや……くん。」
「今日俺の家に来て……。」
手を引き寄せられ耳元で囁かれればゾクッとした。それって俺のこと抱くってこと?デートとかその日に抱くんじゃなかったの?
なんか怖い。やり方分からない。
「そんなビクビクしなくても最後までしねーから。な?」
「…………本当に?」
「本当だよ。まぁ準備みたいなことだから。」
「じゅ、準備……。着替え取りに一回帰ってもいい?」
「んー。服は俺のかすけど下着がなー。分かった、じゃあ待ってるよ。」
直ぐに行くね、と解かれたネクタイを取ろうと手を伸ばせばヒョイッと高くあげられ手が空回りした。
「ネクタイ返してよ。」
「だーめ。まだ昼長いだろ?」
「な、何するの!?何も見えないっ。」
「じっとしてろって。勝手に外したらだめだからな?」
背中から抱きしめられ目の前が真っ暗になり自分のネクタイで目隠しされたのが分かった。手は自由なので外そうと目元に手をやるとだめだという言葉にビクッとし手を下におろした。
「これやだ。ねぇ取ってもいいでしょ?」
「……………………」
「え?拓也くん?あれ?いるよね?」
「………………」
「うそっいないの?拓也くん?やだ一人にしないでっ。」
静かで音がしない。拓也くん教室に戻ったの?俺を置いていったの?
「ここだよ。涼。俺のとこに来れたらキスしてやるよ。」
「っ…………ど、こ?こっち?」
「こっち。そうそう。もうすぐだよ。」
「あ、見つけた!良かった!」
「ふふ、良く出来ました。ご褒美のキスだよ。」
いなくなってなかったと声がする方に四つん這いになりながら近づいていくと拓也くんの息づかいがだんだん近くなってきた。手が触れると抱きついて嬉しそうにしていた。頬を両手で包まれるようにされ目隠しで何も見えずそのまま口づけられると素直に受け入れた。
「んっん、ぅ……はっんんっ……」
ぎこちなく舌を絡めながら目隠しを外された。一瞬目が合うが直ぐに閉じられキスを堪能するとゆっくり唇を離し荒く息をしていた。
「んはっ……はぁ…………」
「キス上手くなったじゃん。」
「ん……意地悪だよ。目隠しなんて…本当にいなくなっちゃったかと思ったよ。」
「わりぃ。つい我慢出来なくてさ。」
拓也くんからスルッと唇を撫でられ教室へ行くのか立ち上がり腰が半分抜けている俺の手を引っ張って立たせると再度チュッと頬に口づけられ照れてしまった。
「さーて教室戻ろっか。午後は挨拶くらいで終わるしお泊まり楽しみだなーっ。」
「うぅ……。もうっ早く戻るよ!」
「はいはい。涼顔真っ赤。みんなにタコさん顔見られちゃうよ?」
「拓也くんのせいじゃんっ。」
今日は部活はないと聞いていたので早く帰れる。夜はどうなるんだろう。お泊まり楽しみだな。柄にもなくわくわくしている俺は危険が近づいていることに気づかなかった。
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