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お兄さんとお話をしようか
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お兄さんと拓也くんが作ってくれた料理は美味しかった。でもあまり食べれなくて申し訳なさでシュンと落ち込んでいるとポンポンと拓也くんが頭を撫でてくれた。
「すみません、せっかく作ってくれたのにあまり食べれなくて……」
「いいよいいよ。明日食べるからさ。」
「涼は甘いもの好きだからコンビニとかで何か買って来ようか?」
「え、いいよ外寒いし。」
「俺アイス食べたいから拓也買ってこい。」
「何で兄貴の買わねぇといけないんだよ。俺は涼が食べたいなら」
「ほら金やるからアイスでも何でも買ってこい。桐野くん遠慮しなくていいからね。」
「人の話を聞けっ。」
どうしよう。でもお兄さんがアイス食べたいなら買って来てもらおうかな。お兄さんの家も広いし……この兄弟はどうなってるんだ?お金持ちってこんな感じなのか。
「あ、あの…………バニラアイスが食べたい……です…。」
「だ、そうだ。俺はチョコな。」
「バニラアイスね了解。兄貴のは知らない。」
「……チョコアイスもお願い……します……。」
「優しいな桐野くん。お前も見習ってほしいな?」
「………………分かったよ買ってくる。兄貴手出したら許さねぇからなっ。」
ドタドタと音を立てながら拓也くんは出て行ってしまった。お兄さんと二人きりだ……気まずい。何か凄い視線を感じる。見られてる?
「体大丈夫?痛むなら薬あるから言ってね。」
「は、はい!ありがとうございます……。」
どうしよう。何か会話をしなければ。心配してくれてるし優しい。お兄さんお医者さんだもんな……。
「桐野くん。そんなビクビクしなくても大丈夫だから。」
「ご、ごめんなさいっ。」
「謝らなくてもいいんだよ?拓也から聞いてたけど確かに可愛いな。」
「え?拓也くんにも良く言われるんですけどそんな可愛いですかね?」
「うん可愛い。後無防備で危うい感じ。」
「そ、ですかね?」
「…………拓也のこと……好き?」
え?なんて?好き?好きだけどお兄さんは友達として聞いてるんだよね。ここはなんと言ったらいいのか……でも…………うぅ……。
「………………好き…です。」
言った。でもどうとらえるか。好きだよ。好きだもん。でも拓也くんは……今の俺を好きなのか分からない…………。
「桐野くんが不安に思ってるようなことはないと思うよ。」
直ぐに顔に出るのかまた心を読まれてしまった。どんな能力?拓也くんが自分達のこと話したのかな。でも…今回のことがあって分からない。
「お兄さんは俺達のことどこまで知って……」
「うーん。だいたいは知ってる。桐野くん、拓也のことよろしくね。まぁ拓也のこととか何でもいいから気軽に連絡してよ。」
「は、はいっ。あの、連絡先を…………これどうやって交換……」
「あぁ、ちょっとかして?はい、登録っと。拓也には秘密な。あいつ直ぐ嫉妬するから。」
「わ、分かりました。」
「帰ってきたみたいだな?」
ドタンバタンと荒々しく靴を脱いでリビングまで走ってきたのか汗だくで拓也くんが帰ってきた。というかそんなにいっぱい何を買ったの?
「あーにーきーっ!近い!離れろっ!」
「せっかく楽しくお話してたのに。」
「何が楽しく、だ。俺の涼だからな!」
「はいはい。じゃ、アイス食べようか。」
「拓也くんありがとう。」
「りょーーーーーっ。はいバニラアイス、ほらシュークリームもケーキも和菓子もっ。」
「こ、こんなに!?ありがとう……拓也くんもお兄さんも一緒に食べよ?」
「「………………」」
目の前に出されるたくさんのお菓子やらケーキやらアイスやらに驚きつつもみんなで食べようとこてん、と首をかしげて見つめた。
「兄貴今可愛いと思っただろ。あげないからなっ。」
「とられないように頑張れ頑張れ。さぁアイス食べよー。」
「兄貴ーーーっ。」
「………………?」
何のことか分からずあげないからと目の前のお菓子のことかと思いながらバニラアイスを食べたのだった。
バニラアイス美味しい。。。。。
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