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魘される夜
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助けてっ……
触らないで…………
やめて…………やだ………………
「大丈夫か涼っ。」
「……ぁっ……た、くや……くん?……ゆ、め?いっぱい知らない人に囲まれてっ……」
「大丈夫だいじょーぶ。俺がそばにいるよ。」
「ん…………。」
またトラウマを作ってしまったかとポンポンと背中を叩き震える涼を落ち着かせた。
「何か飲み物持って来ようか?」
「いらない……拓也くんのそばにいる。」
「分かった。もう大丈夫。安心して眠ればいいよ。」
コクンと小さく頷くも直ぐには眠れないらしい。まぁそうだよな。忘れられるわけねぇか。
「眠れないなら何か話すか?」
「…………いいの?拓也くん眠くない?」
「俺は大丈夫だよ。んー……明日何が食べたい?」
「………………お鍋。」
「ふふ、じゃあ鍋にするか。うどんとかも入れような?明日は夕方前には俺の家に帰るから。」
「お兄さんは?お仕事とか……」
「明日夕方から仕事だって。だから大丈夫だよ。」
何鍋にするか。すき焼き風鍋もいいな。涼に元気になってほしいし。さっぱり系がいいかキムチ鍋か……刺激物はやめたほうが…ま、明日一緒に考えるか。
「あのね拓也くん。」
「ん?どうした?」
「………………好き…。」
「俺も好きだよ。」
いきなりのことに驚いたが嬉しくて額に口付けた。不安なんだろうな。嫌うなんて有り得ないのに。
「体痛くないか?」
「大丈夫。拓也くんの腕の中落ち着く……。」
「涼は柔らかい抱き枕みたいで居心地いいよ。」
「今度は枕?前はぬいぐるみとか充電器とかだったのに。」
「んー。涼は俺の癒し。」
「ふふ、俺も拓也くんの存在が癒しだよ…………。」
嬉しいこと言ってくれるなこいつ。スリスリしたいけど涼の体のことも考えて我慢。暫く話しているとスヤスヤと寝息が聞こえどうやら眠ってくれてようだ。
「よしよし、おやすみ。」
「ん……………」
「ふわぁ、ん…………俺も寝よう…………。」
暫く寝顔を堪能しつつ魘されてないか心配し大丈夫だと分かれば俺ももう一度眠りについた。
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