アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
お兄さんと少しのお別れ
-
あっという間に時間が過ぎお兄さんから薬やら色々入った袋を渡された。まとめてくれてたらしい。後で確認しよーっと。
「あの……色々お世話になりました。次にお会いするのはお引っ越しの時ですよね?」
「いつでもおいでって言いたいとこだけど休みがなかなかなくてね………寂しいよ桐野くん抱きしめてもいいかい?」
「兄貴何サラッと爆弾発言してんだ。お触り禁止っ!」
「冗談だよ。半分本気だけど。またね。」
「おい!」
「あの…お仕事頑張って下さいっそれではっ。」
俺がなかなか離れないから拓也くんに引きずられるようにその場を離れた。お兄さんと拓也くんのやり取り面白いからまた見たい。顔の傷や腫れは拓也くんのマフラーでなんとか隠せたけど変じゃないかな……。
「ん?あれ?ここ…………拓也くんのマンションじゃ……?」
この景色見覚えがある。ここに来た時は気を失ってたから知らなかったけど。
「あぁ、兄貴俺の上に住んでるから。同じマンション。」
「ぇえ!?そうなの!?」
「手当てが必要だったし俺の家には簡単な救急セットしかないから兄貴に頼った。」
「そうだったんだ……。」
それで直ぐに会えるけどねとか言ってたんだ。納得した。当たり前だが直ぐに拓也くんの家に着くと中に入り背中から抱きしめられた。
「ど、どうしたの?」
「兄貴に嫉妬した。あんま兄貴になつくなよ……。」
お兄さんだし避けるわけにもいかないし拓也くんは嫉妬とやらをしてるしどうしたらいいのやら。
「拓也くん、リビングに行こ?ね?」
んー、と唸りながら離れてくれリビングに向かうとマフラーを外しつつ未だに拗ねてる感じの拓也くん。タタタッと拓也くんに近づき手を取って指先に口付けてみた。自分でやってめちゃくちゃ恥ずかしい。
「元気出して、ね?」
「………………口にしてくんねーの?」
「だって背伸びしても届かないし…」
「これなら届くだろ?ん……。」
前屈みになってくれたのでやらないわけにもいかないとチュッと口付けた。もうやだ今の俺真っ赤だよ。
「んふふ~。元気出た。」
「もう……こういうことするの拓也くんだけだからねっ。」
「当たり前だ。他のやつにやってたらそいつぶっ飛ばす。」
「わぁっ危ないこと言わないでっ。」
冗談に聞こえない。本気でぶっ飛ばすことなんて拓也くん怪我するかもだしそんなのだめ。それと相手の人も危ない。めちゃくちゃ強かったし。
「着替えてもいいかな?」
「どーぞ。俺の前でな?体まだ痛むだろ?手伝ってやるよ。」
「い、いいよ。一人でできます~っ。」
「はいはい。聞こえな~い。」
絶対聞こえてるじゃん。抵抗しても無駄って分かってたから大人しくしてたけど。暴れたら体痛いし。
「この服着ろよ?それは俺が預かります。」
「な、なんで拓也くんの服?俺の服あるよ?」
「いいからさっさと着なさい。」
まるで親みたいに言わないでよ。ぶぅぶぅしながらふわふわの服を着た。大きすぎてちょっとしたワンピースみたいになってる。彼シャツ的な?
「あのー……ズボンは?」
「ありません。」
「………………もしかして俺をはめた?」
「いいじゃん可愛いし。ズボン引きずるからそのままな。」
にやにや笑う拓也くんに俺は怒るというより恥ずかしさでなんとも言えない。ギリギリとかではないからパンツ見えないけどそういう問題じゃない。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
63 / 1075