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お薬の入った袋の中身
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「あ、今日の薬出しておこうっと。」
普通に歩ける程度には回復した。体を捻ったりしたら痛むから無理はしないけど。後はお風呂。長風呂はだめってお兄さんに言われた。
「痛み止めと塗り薬と………後は……ん?なにこれ………な!?」
「どうした涼?」
「ななな何でもないっ!」
「………………気になる。」
だめだめ。なにこれ。お兄さん何入れてんの。これって…………ご、ゴムだ。絶対わざとだ。俺だってこれが何かくらい知ってる。
「ちょっとトイレに行って来ます。」
薬の入った袋を持ったままトイレに駆け込んだ。拓也くん何か言ってたけど無視した。だってこんなの見せられない。慌ててお兄さんに電話をかけてみる。まだ家にいるはずだ。
「あ、もしもしお兄さんっなんなんですかあれ!」
「やぁやぁ桐野くん。さっきぶりだね。俺の声が聞きたくなったのかい?」
「そうじゃなくて!く、薬が入った袋の中にっっっ」
「あぁ、あれか。俺からのプレゼント。てへ。」
「何が、てへ、ですか。」
「えぇ~。ほらほらそれ口にくわえて誘ったら拓也いちころだぞ~。ついでにくわえた写真俺に送って?」
何を言ってるんだこの人は。口にくわえるものか。写真とか絶対送らないしっ。ケラケラ笑ってるのが聞こえてわなわな震えた。
「まぁ怪我が完治してないからそういうのはまだ先ね。止めないけど無理はだめだよ。」
「しませんよ!だいたい…………俺……経験ない、ですし…………。」
あぁ、なんか分からないけど不安になってきた。初めてな人って面倒くさいとか言われてるんだっけ?い、痛いのかな……どうしよう…………。
「桐野くん大丈夫?」
「そ、その………………痛い…ですか?俺初めてなんですけど拓也くんに面倒くさいとか言われないですか?」
何を相談してるんだろう。お兄さんから返事がなくてしまった、と思ったけど手遅れだ。
「痛くはない、とは言えないね。でも大丈夫。初めてだからって拓也はそんなこと思わないし桐野くんのこととても大事にしてるから。」
「うぅ…………勉強してみます。」
「何してんの涼。電話?」
「ぎゃぁああっ勝手に開けないでよっ!?」
鍵をかけるのを忘れていたのか遅い俺を心配しドアが開けばびっくりし薬やらアレやらを床にばら蒔き電話に気づかれ拓也くんの機嫌が悪くなったのが分かった。やばい。
「じゃ、俺もうすぐ仕事だからまたね?」
「ぁあっお兄さんちょっと待って!」
「…………兄貴?何で兄貴と電話してんの?」
「あららバレちゃったね。どんまい桐野くん。」
切れた。電話が。いや拓也くんも。やばい。この狭い……いや一般的なトイレより広いけど逃げれるわけない。
パタンと扉が閉まれば鍵もかけられた。なんで。
「これって……ゴムだよな?どういうこと涼。ちゃんと説明して?」
床にばら蒔かれた薬を拾いながらゴムに気づきヒラヒラと目の前で見せつけられるようにされれば黒いオーラとともに声が聞こえた。笑ってるけど目が笑ってない。
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