アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
抱きしめて
-
そういや充電とかいうやつされてないな。抱きしめてほしい。拓也くん隣で手握ってるだけとか珍しい。なんか…………物足りない。
「拓也くん。寒くない?」
「ううん。暖房入ってるし平気。」
「そっか。そうだよね。」
完治とは言えないけどもしかして気を使ってるのかな。あ、手が離れた。もういいの?ずっと握ってたいのに。
「拓也くん何か寒い。」
「え、寒い?あぁ下履いてないから寒いよなごめんな。」
「そうじゃなくて……」
あぁもうっ。何で分からないかな。自分から言うの恥ずかしいじゃん。拓也くんは首をかしげて困ってる。
「あのね…………抱きしめてほしいなって…あっためて……?」
「なんだそんなことか。いいよおいで。」
涼がデレてる。可愛い。可愛い可愛い可愛い。ちょこん、と俺の足の間に座って優しく抱きしめたら満足したようだった。
「あ、このままパソコン触ってもいい?」
「うん。パソコンで何やってるの?」
「株。誰にも言うなよ?秘密だから。兄貴達は知ってるけど。」
「か、株?それって何か一瞬が命取りみたいなやつじゃ……」
「簡単だよ。涼もやる?」
「むりむりむりむり!怖い!やだ!」
そんなに拒否しなくても。怖いのか?
カタカタ打ち込んだりタイミングを見たりとやりつつ涼のうなじも堪能してます。たまりません。
「おぉ。何か分からないけどこんな感じなんだね…………ていうか拓也くんかなりのお金持ちじゃ…。」
「まぁね。最初はゲーム感覚でやってたけど今は貯金幾らだったかな…………一軒家は建てれるよ。」
「………………(とんでもないお金持ちだ)」
「ブランドとかあるじゃん。ああいうの興味ないんだよな。普通でいいっていうか…………あ、でも涼のためだったら何でも買いたい。」
(ここに住んでることが普通じゃないんだけど。)
「だめだめっ。もう十分です。」
「え~っ。あ、俺がいればそれでいいって感じ?こうやって甘えてくるし。」
「ぅ………………否定はしない……です……。」
え、まじ。ちょっと冗談のつもりだったけど。めちゃくちゃ嬉しい。耳まで真っ赤だ。
「よし、今日はここまで。ん~…………そろそろ寝るか?」
「まだ寝たくない……あ、薬飲むの忘れてたっ。」
珍しい。今日早起きだったよな。眠くないのか。忘れるくらい痛みがないなら飲まなくてもいいんじゃ、今日まで飲ませた方がいいのか。
「拓也くんっ。直ぐに戻るからどこにも行かないでねっ。」
「………………了解でーす。」
なにそれ可愛い。つまりまた抱きしめてってことだよな?
薬を飲んでる姿を確認しつつパソコンを閉じて戻るのを楽しみにしていた。
「お、お邪魔します。」
「おかえり。涼って結構甘えん坊?」
「………………寒いからだもん。」
「はいはい。」
言い訳がまた可愛い。寒いからね。なるほどなるほど。
俺はくっついていたいから大歓迎だよ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
69 / 1075