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ハート
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オムライスとスープを作ると仕上げは目の前でとのことでテーブルに並べていった。ケチャップを持って拓也くんの近くに座るとハートを作るまでじっと見ているつもりなのかかなり視線を感じる。
「そんなに見られるとハート作れないよ。」
「なんで?一番見なきゃいけないとこだろ?」
「下手でも怒らないでよねっ。」
緊張で震えながらハートを作った。ちょっと形は変になったがハートには見えるのでよしとしよう。
「おー。さんきゅ。俺も涼のオムライスにハート作るよ。」
「え?あ…………またそんなことして…」
俺より全然上手いし躊躇いもなくケチャップをかけるから形も綺麗だ。小さいハートを3つもなんて。しかも全部形は完璧だしずるい。
「どうした?」
「拗ねてるだけですーっ。」
「拗ねてんの?なんで?ハートで?」
「なんでこんなに綺麗にかけれるの。俺の下手過ぎ。」
「下手じゃないよ。こんなことで拗ねるなよ可愛いな。」
「可愛くないよーだっ。いただきます。」
「ちゃんと心からハート伝わってるから。」
「んぐ。ん…………早く食べないと拓也くんのオムライス食べちゃうよっ。」
「だめだめ。いただきまーす!」
照れてしまい頬を赤らめながらオムライスを食べ進めた。ただのハートで拗ねるなんて子供すぎたと恥ずかしいな俺は。
「んーっやっぱ涼が作るオムライス最高。」
「それは良かった。オムライス得意だからいつでも作るよ。」
一人暮らし生活が長いためだいたいの料理はできる。次作るときはデミグラスソースを作ってみようと思った。
「ん、あのさ。後で映画見ないか?」
「映画?どんなの?」
「まぁ色々あるし後で一緒に選ぼう。」
映画なんて行った記憶がないしテレビで何とかロードショーでたまたま見るだけだ。ホラーは苦手なのでそれ以外ならいいかな。
食べ終わって片付けも済ませると拓也くんの足の間に座るという定位置にいる俺。後ろから手を伸ばしてパソコンを開くと色々な映画があった。
「どういうのがいい?」
「ほ、ホラー以外でお願いします。」
「ホラー嫌いなの?俺結構好きなんだよね。」
「こ、これっ。この謎解きのやつ見たい!」
「ま、いつか一緒にホラー見ような?」
「聞こえなーい。」
ホラー嫌いなんだ。これは良いことを知った。と何か嫌な予感がした。言わなきゃ良かった気がする。
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