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「ん……、……っや、だ。なに? 兄ちゃん、」
「んー。大丈夫だよ。変なことしないから」
「っ………」
聰が10歳ぐらいの時だった。僕は高校生だった。大学なんてずっと前から決められていて、行ける実力もあって、本来この年齢で悩む将来の不安なんてものには縁がなかった。
窮屈で、なにもかも不自由であること以外。
恵まれている僕を同級生は羨んだ。
安泰した人生だからと、教師は僕を心配することもなかった。
両親なんてもっての他で、必要な会話以外なく、顔すら合わせない。
あの人は母親じゃないしあの人は父親失格だし。
聰はあの人達のことを好きだし、笑うから、僕はそれを壊さないだけだ。
「っ、や、兄ちゃんっ……」
「やだ? 兄ちゃんに触られるの」
「……ちが…………恥ずかしい……」
「嫌ならやめるよ?」
「……………………する……」
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