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懊悩煩悶
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◇ ◆ ◇
壁に手をついて、これ以上余計な音を立てないように様子をうかがう。
急に物音が途絶えたってことは、明らかに俺に気付いてるよな。
はーどうしよう。男同士の濡れ場とかすげー見たくない。
キモいとかそういうのじゃなくて……寝取られてる気分が…する。
自分の恋人でもないのに、何考えてんだろう。我ながらこういう思考回路が気持ち悪い。
「………っ」
唾をごくり、と飲み込む。ドアの奥から、くぐもった小さな声が聞こえてくる。
何を言ってるかまでは聞き取れないけど、何か話してる。
もう聞かなかったことにしてさっさと寝たい。
(つうか、これ…どうしてくれんだよ……)
必死に頭で想像してしまった光景を掻き消しても、下半身は素直なわけで。
ほんと俺きもい……歩が喘いでんの聞いて勃つとか、まじで勘弁してくれ。
で、これを抜くのにトイレに行きたいと思ったらまさにそのトイレの中にいるっていう。
もう…上の階行って、自分の部屋でしよ…
そろそろと壁伝いにその場を離れようとしたら。
「ひあっ……ぁあン…!」
ドア越しに響いた嬌声に、折角踏み出した足を絡めとられた。
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