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ひみつの関係
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『おとう…と?』
伊織の態度が変わった。なんだ、という安心した声が漏れる。
「あぁ、ちょっとだけど電話を聞かれてたみたいでな」
「う…ごめんなさい…」
歩がしゅんとするのを、横目に見てつくづく思った。…言えねえよなあ、付き合ってる相手が男で、しかも弟と同い年だって。
「歩、このことは黙っとけよ」
「…うん」
『あゆむ?先生、弟さんそこにいるの?』
伊織が興味津々といった様子で聞いてくる。
まさか声を聞いてみたいなんて……言わないよな。
「いるけど……どうかしたか?」
『疑っちゃってごめんねって、言ってほしいな』
申し訳なさそうな伊織に、思わず笑ってしまう。
俺には普段こんなに素直になることなんか滅多にないのに、ほんの少し歩がうらやましい。
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