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抱かせて
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「どう?あったかい?」
「……さっきよりは」
確かに寒さは和らいだけど、落ち着かない。
密着した胸から、お互いのどくどくという鼓動が伝わってきて、気持ちが掻き乱される。
二葉兄ちゃんに抱きしめてもらう時は、すっごく安心するのに…駆にされても不安が増すばかりであったかいとかそれどころじゃない。
「んだよその言い方、どうせ俺じゃなくて二葉兄がいいんだろ」
「……そうだよ」
「分かってるよ、でもちょっとでいいから抱かせて」
駆の腕に込める力が増した。少し苦しい。
「…抱かせてって、なんかやらしい」
「はぁ?そういう想像する歩の方がやらしいわー嫌だわー」
「ぐっ…」
ああ言えばこう言うっ……!
実際駆の言うとおりかもしれないけどっ。
でも駆もひょっとしてそういうニュアンスを含んで言ってるんじゃ?と思ったら、つい言い返したい気持ちが強くなる。
「……だって、駆は抱きたいと思ってるんでしょ。じゃあ一緒じゃん」
「抱きたいよ。今だって組み敷いて突っ込んで、好きって言ってもらいながらよがらせたいってすげえ思ってるよ」
「!? そ、そんなこと思ってたの…?」
「いや抱きたいんでしょって言ったの歩じゃん。正直に答えただけなのに意味わかんねえ」
やっぱり駆といると調子狂う。
ていうか突っ込んでって、直球すぎると思うんだけど…恥ずかしくないの?
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