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きもち
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ぼくが知らなかっただけで、駆って結構変態かも。
兄ちゃん相手に恋して、めちゃくちゃにされてみたいって思ってる自分が言えたことじゃないけど。自分の方がひどいかもしれない。
駆は追い縋るようにぼくを抱きしめる。さっきの時と同じ、ようやく捕まえたぼくを逃がしたくないんだ。
駆の肩にぽんと顎を乗せて、素直な気持ちを小さな声で呟く。
「……ぼくは二葉兄ちゃんが好きなんだよ」
「知ってる」
「実の兄相手に、本気で恋してるんだよ」
「俺もそうなんだけど」
「…駆の気持ちには、応えられないよ」
「分かってる」
「めちゃくちゃに…されてみたいって、思ってるんだよ?」
「俺がめちゃくちゃにしてやろうか」
「嫌だ」
駆にはもうこれ以上体を許す気はない。
昼間のことだって、二葉兄ちゃんが知ったらどうするか考えたら恐ろしいのに。
駆が不意に不機嫌そうな顔になった。
「すげえ最低なこと言うけどさ、どうせ処女でもないのに恥らう意味あんの?」
「……好きでもない人に、させてあげるほど…最低な人間じゃない」
「好きでもない人にキスされて感じてたくせに、それ言うんだ」
駆の口調には明らかに侮蔑の色が見えた。
なんで今更こんなことを言ってくるんだろう。好きだって言ったのに、ぼくに何を言わせたいのか分からなくて、少しイライラしてしまう。
ぼくの顔色なんてうかがうはずもなく、駆は言いたい放題を続ける。
「ぶっちゃけ拒み切れてなかったの、バレバレだから」
「…うるさい」
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