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こうまでしても
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「痛っ……離せよ」
普段絶対使わないような厳しい口調で、駆に抵抗した。
駆は黙って両腕をがっちりと押さえつけるだけで、それ以上のことをしようとする気配はなく、ただぼくを見下ろして睨みつける。
「…嫌だね」
「離せったら!」
「抵抗すんのかよ。俺に弱みを握られてる立場で」
やっぱりこういうことをする目的だったんじゃないか。
駆の嘘吐き。話がしたいだけだって言ったくせに。
「好きなら弱み握って好き勝手に操っていいとでも思ってんの?」
「お前みたいな馬鹿みたく純粋で鈍感な奴に、どんだけ惚れ込んでるか教えるにはこのくらいしねえと駄目だろ」
「ここまでして、僕がまだ分からないって言ったらどうするのさ」
「抱くよ」
とんでもないことを言われているのに、不思議と恐怖は湧かなかった。
今はただ、どうしようもなく駆が許せない。
「無理矢理にでも?」
「当たり前」
「そういうの強姦っていうんだけど」
自分なりに馬鹿にするような言葉をお返しに投げつけて、駆をキッと睨み返す。無言の時間だけが、静かに流れた。
駆に掴まれた両腕が痛む。渾身の力で押さえられているのが分かる。
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