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弁明
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大声出してからってことは、つまりぼくが駆を突き飛ばしてからの部分。
じゃあ、多分駆が今日ぼくにしたことを喋ってたくだりは聞かれてない…よね。あれは知られたら一巻の終わりだよ…。
「なぁ、歩……」
「駆は待ってて。…ちょっと入って」
黙ってぼくの顔を見る一葉兄ちゃんを、慌てて部屋に引き入れてドアを閉める。
色々なことがありすぎて心臓はばくばく言っているのに、なぜか頭は妙に冷静になっていた。
「えっ…と」
一葉兄ちゃんが、ぼくらを交互に見て言うべき言葉を探る。
「とりあえず、一葉兄ちゃんが聞いたこと……全部、話して」
「っ…」
駆がぼくを見る。
「駆、変な誤解されたくないでしょ?」
「っそうだけど……」
「やめてよそんな顔するの…ぼくも聞きたくないよ、でもしょうがないじゃん」
駆を抱きしめて目をつぶる。ぼくと駆が落ち着いてくるまで、一葉兄ちゃんは黙って待っていてくれた。
「とりあえず……聞いた順に言えばいいんだな」
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