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レオンは三か月間の訓練の流れを考えながら、最終的には警備隊長が、その後の訓練を引き継げる状態にまでもっていけるように、頭の中でスケジュールを組んでいく。
幸い、やはりあのガルダーラ元隊長に任命されただけあって、まだつたない部分が見えはするものの、新しい隊長であるマルコは人一倍忍耐力や判断力に優れている。精霊の力のコントロールも、元が器用なタイプなのか、比較的安定していた。
唯一気がかりな点といえば、マルコがガルダーラ元隊長の真似をしようとしている姿勢だろうか。二人ともタイプが全く異なるリーダーだが、マルコはまだ自分なりのリーダーシップの取り方を見つけられていないようで、ガルダーラ元隊長の真似をしてしまっている。
それが悪いということではないし、隊員たちもまだぎこちない新隊長をさりげなくサポートしてくれているようなのだが、何よりも本人が必要以上に気負ってしまっていることが問題だ。
隊員たちの前では威風堂々と振る舞っているように見えるが、ふとした瞬間に、胃に穴でも開くのではないかというくらい、思いつめた表情をしていることが度々あった。
責任感が強いことは悪いことではないが、強すぎるそれは時に、人をがんじがらめにして、動けなくさせる。レオンはマルコに、そうなってほしくなかった。
まだマルコや隊員たちについて知らないことが多いレオンは、ひとまず一週間程度は交流の時間を多めにとって様子を見ることにし、そこからどう育成していくかを考えることに決めた。
昼過ぎまで続いたハードな訓練の後、一時間の昼休憩をはさみ、レオンは隊員を数名指名して集めた。指名したのは五人。初日の交流で精霊の森について教えてくれた隊員と、それぞれまだ話したことの少ない隊員を連れて、精霊の森を調査しにいくためだった。
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