アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
64
-
〜恋side〜
「ったく、めんどくせぇなほんとに……」
「傑が構ってくれないと泣く。」
潰れた真司を連れて小雪が一足先に2階に上がり、明日朝が早い楓と千秋を気遣って、紘と洸大も切り上げた。
リビングでは圭吾と琉はワインを、賢杜と翔也は日本酒を飲んでいて、奏多と恋は後片付けに追われている。
そんな中で起きてしまった花穂にミルクを飲ませあやしている傑に圭吾が絡みまくっていた。
傑を明希が手伝っていたのだが、今は明希が花穂の様子を見ている状態だ。
「まじでめんどくせぇ。子どもあやしてるときは来んなっていっつも言ってんじゃねぇかよ。」
「子どもは可愛いし花穂は天使だけど、傑は俺のもん。」
「はぁぁぁ、だる。」
「傑ー、花穂ちゃん寝たよ。」
「おー。」
圭吾を押しのけて傑が花穂を抱き上げる。
起きる気配はない。
「傑、ベビーベッドそこに置いてある。」
「サンキュ。」
恋が使っていたものを出してきてあったので、それを指さし、傑がそこに花穂を寝かせた。
「傑ー、もう構ってくれてもいいだろ?」
「お前はほんっとに50か?新の方がよっぽど大人だよ。」
「いつまでも傑を愛してるだけだよ。」
「ぷっ、はは、傑くんすごい顔。」
呆れきった傑の顔に、翔也が笑う。
確かにすごい顔だった。
「恋さん、洗い物しちゃっていい?」
「あ、俺やるから奏多さん座ってて。」
「でもこの量大変だよね、手伝うよ。」
「ん、それなら俺手伝うから。奏多くんは座ってな。」
琉が立ってキッチンに向かう。
奏多が座ったのを見て、恋も後を追った。
「じゃあ、琉さん流してそこに置いてください。」
「おっけー。」
恋が皿を洗い、それを琉がすすいで置いていく。
人数が多かったために洗い物も多かったが、2人でやればそんなに時間はかからない。
「昂は大丈夫そうか?」
「はい、さっき連絡きてて、仲良く寝てるって。」
友人の家に泊まりに行っていて、一緒に学校に行くらしく、とても嬉しそうに家を出ていったのが夕方。
そこの母親とは恋も仲がいいので、友人宅に着いてから今まで、定期的に連絡をくれていた。
「そっか。瑠梨たちは平気かな。春陽に任せちゃったけど……」
「そっちも、寝たって連絡来てましたよ。」
「ならよかった。春陽には頭が上がらないなほんと。」
「そうですね。無理してないといいんだけど……なんでも先回りしてやってくれちゃうから、ちょっと心配。」
「だな……」
「……よし、それで最後です。」
「ん、お疲れ様。ありがとな。」
「いえいえ。琉さんこそお手伝いありがとうございます。」
「こんくらいどうってことないよ。いつも任せてばっかでごめんな。」
ちゅ、とさりげなく額にキスされる。
一応皆がいるのだが、向こうは向こうで自由にやっているので、まあいいかと思った。
「そうだ、傑明日買い物行きたいって言ってたよね。」
皆が座っているところに戻って傑に声をかける。
「あ、そうそう。花穂のもんいろいろ買いたいなって。初めての女の子だから、恋にも一緒に来て欲しくてさ。」
「なるほどね、わかった。」
「歩きで行くと瑠梨ちゃん大変だよな?」
「うーん、ちょっとグズるかもなぁ……」
「でも明日は圭吾は仕事だしな……俺が車出すか。」
「……もしよければ、俺が出そうか?」
そう言ってくれたのは奏多だ。
「え、奏多さんが?わざわざ悪いよ。せっかくのお休みでしょ?」
「そろそろ賢杜のワイシャツとか新しいの買いたいし、友達の子どもが誕生日近いから……ついでに買い物するからいいよ。」
「なら俺が運転する。」
さりげなく奏多の腰を抱いて、ぴったり寄り添っていた賢杜が口を開いた。
「そんなに飲んでないし、朝も何時でもいい。2人を送って、そのまま奏多と帰るから、手間でもないし。」
「それじゃあ、賢杜さんにお願いしようかな。奏多と出かけんの久しぶりじゃね?」
「そうだね。傑が妊娠する前だから、1年くらい?」
奏多と傑は会社の関係で仲がいい。
一方の賢杜と圭吾はあまり仲良くしている様子はないが。
「だよな。恋とか明希とはなんだかんだ出かけてたんだけどな。」
「そうだね。」
「久しぶりにみんなでお茶したいねー。」
明希がそう言うと傑も頷く。
まだ小雪も日本に滞在しているし、遥や貴也なんかにも声をかけてみんなで集まれたらいいなと恋は思った。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
70 / 189