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「いよいよ明日だな。」
「ああ。」
クルトは明日に備えて周辺の見回りをしていて今はリューシと2人きりだ。
「いつもクールな表情してるが、お前も緊張してるのか。」
うるさいやつだ。
「話してる暇があれば今のうちに寝ておけ。これからはいつ寝れるか分からない。」
「少しだけなら良いだろ。アルマと2人で話してみたいと思ってた。」
「・・・」
「アルマは夢とかあるか?」
「ここから逃げ出すだけで精一杯だ。その先のことはまだ考えられない。」
「そう。私、、、いや俺は大切な人を守れるように強くなって、いつか国を手に入れる。」
「そうか。」
「驚かないのか。」
「なんとなく分かってた。お前がただの貴族じゃないって。」
「、、、へえ。」
リューシは少し驚いた顔をして、それから満足そうな笑みを浮かべた。
「俺はヨザ王国の第二王子だ。…やっぱり君はすごい。アルマ。その洞察力、俺の騎士になってほしいくらいだ。」
「ふっ、言ってろ。王子とか貴族とか、このウォースで無意味だ。」
「ああ、それはこの1ヶ月で身にしみて分かった。俺たち国の人間がここからどういう風に見られているかも。」
「、、まさかお前、外に出たのか。」
「ああ、でも大丈夫。あいつらにはバレていない。」
「はあ、まったく面倒くさいやつだ。」
「ふっ、そんな口を聞いてくる奴なんてこれまでいなかった。周りの奴らは人の権力ばかり気にして俺を見てくれなかったからな。」
「甘やかされた奴の言うことだ。それなら嫌でもお前を見てしまうようにすれば良い。リューシ、お前は結構頭の切れる奴だと思っていたが?」
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