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「、、、とりあえず、この髪が目立ちすぎることが問題だな。」
「黒髪ばかりの集団の中じゃどうやっても無理だろう。貴族の奴隷だとしても流石にこの髪は目立つ。」
「今までだって汚れてて、自分ですらこの色に気づかなかったんだ。墨か何かで黒に染めよう。そうすれば作戦変更しなくて済む。」
「っ、ダメだ!」
リューシが焦ったように反対してくる。
「何でだよ。どう考えてもアルマの言う通りだろうが。」
「そうだが。…いや、そうだな。悪かった。」
「お、おう。とりあえず染められそうな何か買ってきてくれ。俺はこの状態じゃ出れないからな。」
何でリューシがあんなに否定したのかは分からないが、俺は髪を黒に染め、作戦は予定通り実行することになった。
「ヨザ王国のカトリー様ですね。カルテア王国にはどんな御用ですか?」
「良い奴隷が手に入ったらしので、それを受け取りに。」
「かしこまりました。料金もしっかりいただきましてありがとうございます。それではいってらっしゃいませ。カドリー様方の安全はミズーリの名前において保証いたします。」
さすがミズーリの手下だ。
ウォースでこんな言葉遣いができる奴がいるとは、躾が行き届いている。
俺たちは貴族と馬車を引く御者にすっかりなりすまし、ミズーリが管理する関所を越えようとしていた。
ちなみにカトリー家とは王家から別れた貴族の家で、リューシなら自由に使うことが出来るらしい。
そもそも王家の人には万が一の時に逃げられるようそういう名前が与えられるらしいから驚きだ。
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