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おっそいよ~!! はじめちゃん!
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「よかったぁ、今日は晴れてる」
教室の窓から空を見ると 綺麗な快晴が広がっていた。
目の端に鳩が二匹飛んでいたのを横目で見ながら微笑んだ。
「はじめちゃん遅いなぁ…。おトイレに何分かけてんだろ…。かれこれもう二十分くらいは経ってるけどなぁ。」
現在 四時半、放課後。…クラスのみんなはとっくに帰り、教室には俺だけしかいなかった。
はじめちゃんはだいぶ前にトイレに行くとか言ってどっか行っちゃった。
「絶対 【ピ-】だ。【ピ-】に決まってる。こんなに遅いとか もうそれしかないわ」
誰もいないことを知っている俺は、お下品な言葉を真顔で言いながらむーっと頬を膨らませる。
「はじめちゃんって、ホント大食いだし何考えてんのかわかんねぇし、すぐふらっとどっか行くし トイレくそ長いし……あぁあぁあもう、全てがかっこいいよおおおはじめちゃんんんん」
はじめちゃんの悪口を言ったつもりが、はじめちゃんの事をますます好きになっただけでした。
ガラッ!!
突然、教室の扉が開かれた。
「よお、達也」
そして、入ってきたのはなんと、三年生の先輩3人だった。
「先輩!どうしてここに!」
俺は先輩達の方へ向かって叫ぶ。
「お前が今教室で一人だとセンコーに聞いたからな、ちょっと見に来てやったんだよ」
「そんな……でももうすぐしたらはじめちゃんが帰ってくるし…」
「だからよぉ、…そのはじめって奴が来る前に…
いろんなお菓子買ってきたから一緒に食うぜ!!」
先輩達はにかっと笑い 両手に持っているコンビニ袋を上にあげた。
「わぁぁあいい!!先輩ありがとうございますううぅう!!!」
三年生の先輩は優しい人ばかりなので 上下関係なく 接しています。
こうやって、お菓子を食べることだって不思議じゃないんです。
「本当に先輩ありがとうございます!」
「いやいや、どうってこともねぇぜ。可愛い後輩を放っておけるわけねーだろー。ほら、たんと食え いっぱいあるからな」
コンビニ袋から じゃがぴこやらトッコやらパイの木とかドサドサ出てきた(名前は伏せる
全部好物だ。
「うおおおおおお!パイの木ぃい!!!」
先輩マジ感謝。…なぜ好物を知っているんだ、エスパーか。エスパーなのか。
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