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問題児紹介
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「席につけー。授業始めんぞー」
俺の名前は小林京介。
社会科の世界史担当で、まだ一ヶ月も経っていないのに問題児が多いといわれている1年1組の担任である。
・・・そして、今からその問題児の多い1年1組で授業が始まろうとしいてた。
・・・だが、
ガコンッ
さっきまでは少し騒がしかった教室が一気にしん…となる。
「ねえ田中君、ちょっとパン買ってきてよ?」
さっきの大きな音は田中と呼ばれる男子生徒の机を蹴った音だった。
「で、でも今から授業が・・・」
そう、今から授業が始まるというのになぜ今になって言うのか。
だが彼はそんなことお構いなしに、
「・・・・・・は?行けよ」
たった、たったその一言が、彼に途轍もなく圧力をかける。
そして彼はどうしようもなくはい、と答えようとした時、
「おい、今から授業なんだ、後にしろ。それに、クラスメートは使うためにあるんじゃない。わかるな?」
と、担任の俺は注意した。
まぁ教師として当たり前のことである。
だがその生徒は
「・・・・ちっ」
・・・舌打ち。
まさかの舌打ち。(←ここ重要)
これだから最近の若い奴らは。
そして俺は心の中で大きなため息をはいた。
・・・そういう自分も25で立派な若者なんだろうが。
で、そいつの名前は鈴原斗真。
女っぽい顔の割に毒舌で言葉が汚い。
「先生、負けないでくださいよ?」
この気の抜けた声は・・・。
「俺真面目に授業受けたいんで」
と、佐藤剛という男は心底愉しそうに言った。
「何?てめえは俺が邪魔とでも言いてぇのか?」
「別に?そんなつもりないけど。でもそう思うってことは邪魔だって自覚あったんだね」
「んだと・・・!」
おいお前らいい加減に・・・
そう言おうとしたところでドアが開いた。
「すんませーん、遅れましたー・・・って何!ケンカ!?どうしたんだよ剛!」
と、タイミングの悪いときに来たそいつは何があったのか興味深々で佐藤に話しかける。
「・・・賢、平和主義の俺がそんなことする訳ないだろ」
「なんだ、つまんね」
会話は続く。
終わりの見えない会話が。
そして俺はその会話に終止符を打った。
「お前ら、いい加減にしないと平常点0だぞ」
教室は風の音しか聞こえないくらい静かになった。
余談だが、この時の俺はなんとも言えない威圧感があったそうだ。
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