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朝焼けと、仲直り。6
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紫side
ちょっと前に喧嘩したばかりやのに、また言い合いになってもうて。
やがて沈黙の時間が流れる。
紫「ハァ…ほな俺帰るわ。1人で帰れるんやろ?」
って言うと、
赤「…待って…」
って今にも消え入りそうな声で言うてきて。
仕方ないからすばるの話を聞いてみる。
赤「俺、ヒナんこと考えるといっつも頭ぐちゃぐちゃになってもうてッ…今までも、喧嘩したことはあったはずやのにッ…今は、ずっとヒナのことばっか考えてもうて…!謝りたくても、謝れへんくてッ…!」
ヨロヨロと柵に掴まりながら立ち上がるすばる。
赤「ほんまはッ…ずっと、ずっとヒナに触れたかってん…!」
手を俺の方へ伸ばして。
左足を庇うように歩いてくるすばる。
俺もゆっくり近付く。
手が届くか届かへんくらいの距離のとこで、すばるが崩れ落ちて。
そんなすばるを慌てて抱きしめる。
紫「すばる?大丈夫か?」
赤「んッ…ごめんなさぁいッ…(泣)」
子供みたいに、俺の腕の中でぽろぽろと涙を零すすばる。
静かに背中をさすって落ち着かせたる。
すばるの鼻をすする音と、海の波の音だけが静かに響く。
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