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7番目の死霊魔術師2
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「…ちゃんと、昨日風呂に入ったよ」
むっと頬を膨らませそういうと、魔術師がいう。
「舐めてんのかっ!!?」
なにか、癇に障ったらしい。
胸ぐらを掴まれる。
「わあ」
感情の入っていないシの感嘆のあと、
顔の半分を隠していた布が乱れてシの顔が魔術師の前に晒される。
「下劣な存在めッ!死を持ってしか償えないクズ野郎がっ!!!」
魔術師の罵声に、シは顔をしかめる。
「そんなに大声で怒鳴らなくても聞こえてます」
魔術師とシの身長差は結構あって、
岩のような握りこぶしで胸ぐらを掴まれているせいで、
シの足は若干浮いている。
「それに、あまり大声を出さない方が良いですよ。血圧もあがっちゃ…」
「命令するなっ!!!!無礼者っ!!」
シの胸ぐらを突き飛ばすように乱暴に放す。
「捕まえて連行するんだっ!
裁判にかけるまでもないッ!!卑しいヤツ!!」
魔術師のその言葉に、シは両脇を掴まれる。
まるで、捕縛された宇宙人よろしく、
シよりも巨大な男達に掴まれて連れていかれる。
魔術師は、定規でも計っているのかと思うほど正確に踵を返すと、
別方向に歩いていった。
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