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シの色10※ちょっとエロいかもしれません
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男の舌が傷口をなぞる。
体中の毛細血管が、この血を欲していると
膨張と収縮を繰り返しているのが分かる。
それが、体中の信号に代わり、頭の中でじんわりと熱を帯びる。
ああ…
なんて、甘美な血液なんだろう。
口腔内から湧き出る生唾を飲み込む。
「く、すぐったぃ…」
シは、まだ過敏になっている神経とこそばゆい感覚に、震えている。
「せやから、ええ?って聞いたやんか」
その姿に陵辱心さえ、芽生えだす。
「…そ、うだけど…」
痛みはない。
痛みは…
ただ、腕を優しく舌でなぞられる感覚に身をよじる。
唾液のついた艶やかな舌が、
無数の傷の上を優しくなぞっていく。
いくら、皮膚が分厚くなって、
感覚が鈍くなっているとはいえ、悶える程のくすぐったさは感じる。
「や、めっ…ッ!」
敏感な薄い皮膚を唇が吸う。じりっとシの身体が熱くなる。
「…」
歯形、爪痕、青痣…
細い腕についた傷の1つ1つを舌でなぞった男は、
シの掌にキスをした。
「はぁ」
そして、その手を額に当てて、呟く。
「もっと、キスしてぇ」
心の中からの言葉だった。
そして、碧眼をあげる。
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