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番外編♭一七年後の僕達
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あれから月日は経ち、
僕はあの頃の棗の歳になり
棗は五二歳になった。
あの頃を思い出しながら
僕は原稿用紙にペンを走らせている。
付き合ってくださいと告白した時、
棗の寿命は後一ヶ月だった。
それが、僕を好きになったことで
寿命が延びて今は一緒に暮らしている。
五十歳を過ぎてもイケメンで
老若男女問わず人気だ。
前向きな気持ちになれば
寿命が延びることもあると
僕は恋人から教えてもらった。
『夕月、ご飯できたよ』
『今行くよ』
一旦、休憩しよう。
『進んでる?』
『まぁまぁかな』
数ヶ月後、
あの日書いていた物が賞を獲《と》った。
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