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「熱烈にアピールされているらしいじゃないですか。あなたが相手をしてあげたら、どうです?」
その日の夜、ルーザーに探りを入れてみた。
「俺は女しか抱けない。いくら世紀末だからってごめんだね。それに、あんな子ども――興味もない」
吐き捨てるように言われた。
――頑なな態度。脈なし。駄目だな、これは。
関係を持てば、いつか、きっと後悔する。好きな奴がいるのに抱いたりしたら――
初めてだからこそ。いや、でも…
ルークは思ったより頼りない感じがする。
俺が断って、次の奴が酷い奴だとしたら……?
望まないαに無理矢理、手籠めにされたりしたら――
性格が悪くて最低な奴だったら……
……可哀想な未来しか予測できない。
悩んだ挙句、提案に乗る事にした。
**
「…………俺で良かったら、相手になるよ」
「本当ですか!?」
次の日、ルークに伝えた。
「よ……よろしくお願いします!」
全身から緊張が伝わる。
「とりあえず肩の力を抜いて」
「俺は……どうすれば……」
挙動不審のルークを抱きしめ、背中を撫でた。
早すぎる心臓の音。
できれば痛い思いはさせたくない。
頬に手を添えたら、赤い顔で見られた。
顔を近づけても、ルークは目を開いたまま。
エメラルドの瞳に囚われそうになる。
「……目をつぶって」
「タイミングが分からなくて……」
慌てて目をつぶるルークの頬に手を添え、唇を重ねる。
「……唇ってやわらかいんだ」
ルークは真っ赤になって唇を触っている。
「キスも初めて……?」
天然記念物のレベルを超えているぞ。
「ご……ごめんなさい」
「謝る事ないよ。もう一回しよう……」
耳元で囁くと、ルークは目を閉じた。
固く閉じられた唇の中に舌を滑りこませる。
「ん、ん……ふ……」
久し振りのキスに酔いしれる。
唇を離すとルークの唇は濡れていて、恥ずかしそうな表情は思った以上に可愛かった。
「ぜ、全部、脱がなきゃいけないんですか!?」
シャツのボタンを外しただけで、ベッドの隅に逃げられた。
「着衣セックスは、なんか襲っている感が強いから――」
「セッ……」
ボッとルークの顔が赤くなる。
指を入れるけど、中が狭くて動かしづらい。
「痛い?」
初めてであろうルークに聞いてみる。
「………違和感しか感じません。どうしよう。俺、不感症? もう少し奥まで進めてみてください」
指入れてるのに普通に喋っている。
なんだかなぁ……
セックスっていうよりは実験か何かをしてるみたいだ。
「元々、挿れる場所じゃないんだ。しかも発情期きてないなら尚更。男が中で感じるのは時間がかかると思うよ。最初は準備に時間がかかる上、入っても痛いだけ。中には何回やっても快感得られない奴もいる。まずはリラックス。手を繋いだりハグをしたり――」
「せ、先生……」
ルークは何かの信者みたいに、縋る目で見てきた。
「いやいや。先生じゃないから」
思わず突っ込んでしまった。
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