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ガチャ
「父さん、母さんただいま」
「お兄ちゃん!」
「紗良、ただいま」
蓮がお互いを紹介してくれた
「こちら白井浩太さん、えっと、お付き合いしてる人
父さんと母さんと妹の紗良だよ」
「初めまして。白井浩太です。」
一瞬の沈黙の後、初めに口を開いたのは雄一さん
「まあ、こっちに来て座りなさい
紗良、田中にお茶を淹れるように頼んでくれる?」
「はーい」
蓮に手を引かれてソファーに座ると、雄一さんも佐智さんもすごくニコニコしていた
「息子が一人増えるのか」
「そうね、どれくらいお付き合いしているの?」
「この間の6月で2年だよ」
「そんなに!じゃあ結婚も考えたりしているのね」
「うん、まあ」
こんな感じで大体は蓮が答えてくれた
田中さん(さっきのスーツの人)が出してくれたコーヒーに手を付けることも、会話に参加することもできずたまに振られる話に愛想笑いで返した
「それで?蓮は浩太さんにうちのこと何も伝えてないのか?」
いきなり自分の名前が出されてドキッとした
何も知らないことを責められているような…
「あ、うん、まだ何も」
「じゃあ話しておこう」
「あ、あの」
雄一さんを見た時から気になっていたことを聞いてみる
「うん?」
「お義父様は、○○商社の社長さん、ですか?」
「!
ああ、そうだよ。いつから気づいていた?」
「昨日蓮から初めてお義父様の名前をお聞きしてその時にもしかしたら、と思っていました。そしてこの部屋に入ったときに、確信しました」
「そうか、君はうちの総務で通関士をしている白井君で間違いない?」
「はい」
「蓮と付き合っているのは私の権力や財産が目的?」
「いえ。恥ずかしながら一度も家族の話は聞いていませんでした。
蓮と出会った時から今まで蓮が一般家庭で育ったと思っていました。
でも僕は蓮の家柄が好きなのではなく、坂本蓮という一人の人間を愛しています。」
雄一さんはウンウンと頷きながら話を聞いていた
佐智さんも「ふふ、素敵な人を見つけたのね」と決して蓮のことも俺のことも否定しなかった
「じゃあ、浩太さんの気持ちが確認できたところでお昼にしましょう
そろそろ紗良がお腹空いたって下りてくるはずだから」
佐智さんが立つと、蓮も「紗良呼んでくるよ」と部屋から出て行ってしまった
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