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蓮の誕生日旅行に行く予定の9月の第2周の有給は問題なく取ることができた
お盆が終わるととてつもなく忙しかった
繁忙期でもないのにこんなに忙しいのは、通常業務に加えて新人教育もしているから。
新人の佐藤くんはかなり頑張ってくれていて、かなり仕事が出来る方だと思う
会議の際のお茶出しや資料の印刷とホチキス止めなどの雑用から、資料作りや備品の発注作業も少しずつできるようになってきている
それでもカバーしなくてはいけない部分と自分のもともとの仕事を合わせると残業・休日出社が続いていた
「白井さん、すみません、ちょっといいですか」
「うん」
「ここの、納品日なんですけど」
「それは急ぎじゃないから来週がいいな
月曜と火曜は…だめ、水曜だな」
「わかりました。あと、担当者の名前って…」
「担当者?誰でもいいけど一応俺にしといて
その発注終わったらお昼でいいよ」
「はい、ありがとうございます!」
佐藤君に指示を出して自分のPCに向き直る
画面に表示される今日のタスクが一向に減っていかない
今日も昼休み返上だ
昼休みも後20分くらいというところで後ろから声をかけられた
「おい、休憩しろ」
園田さんだ
缶コーヒーとカロリーメイトを渡してくれた
「関税を通すための資料の作成中で…
大事なところだし手が離せないんです」
「そういって何日も昼休み返上してるじゃん
新人教育で大変なんだから、お前の分少しこっちに回していいのに」
「いや、自分の分は自分でやりたいんです」
「言っとくけど無理することはお前の仕事じゃない」
その言葉に鈴木さんも同意した
「その通りだねぇ、少し頑張りすぎですよ」
「はい、」
「今日は自分の仕事が終わったら残業なしで帰ってください
佐藤君のことは私が見ますし」
「で、でも」
「異論は認めません
あ、佐藤君戻ってきましたね
佐藤君、午後から私が指示出すのでこっちに来てください」
「はい!」
鈴木さんに言いくるめられて定時で帰ることになった
こんなことで情けない
自分の力量くらいわかっているつもりだったけど。
と考えながら少し手を止めていると「ケータイ、鳴ってる」と園田さんに言われた
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