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「……ってところ
ホテルは着いてからのお楽しみってことで」
蓮はコクっと頷いて「ホテル楽しみにしてる」と笑った
車に戻る前にサービスエリア内のコンビニでお菓子やらジュースやらを買って出発する
「今からどこ行くと思う?」
「んー、なんか、観光するところ」
「プッ
なんだそれ」
「だって……」
「今から行くのは海浜公園だよ」
「かいひんこうえん?」
「知らない?」
「うん」
「簡単に言うと海水浴場かな」
「海泳ぐの?」
「いや、浜場歩いたり足だけは入れたりしたらいいかなって」
何も言わないので不安になって横を盗み見ると幸せそうな顔をしていた
行き先がわかって安心したらしい蓮はウトウトしている
旅行とは言われていてもどこに連れていかれるのかわからない不安でよく眠れていなかったのかも
「寝ていいよ」
声をかけると首をゆるゆる振っていたが車の揺れも手伝ってすぐに寝息を立て始めた
高速を降りて一般道を走る
ナビ通りに行けばあと30分ほどで着く
かすかに磯の香りがして海が近いことが分かった
海沿いに出て海浜公園が見えてきたところで蓮が目を覚ました
駐車場に車を停めて少し歩くと砂浜に降りる
9月といえどまだまだ暑いし日差しも強い
「蓮は水着どうする?」
「半ズボンだしいいかな」
「ん、じゃあ俺もいいや」
「海きれいだね」
「穴場スポットなんだって
確かに人も少ないよね」
見渡すとビーチにいくつか屋根だけの建物があり、その中にはビーチベッドがあったりBBQコンロが置いてあったりする
多分手ぶらで遊びに来る人のために色々用意しているんだろう
かくいう俺たちもテントも椅子も持ってきていないから海の家で借りられるか聞いてみた
一区画空いていたので場所代を払って案内してもらうと駐車場や海の家から離れているからか人がまばらでプライベートビーチのようだった
「人気ないけどここが一番おすすめっす!ごゆっくり!」と言い残して店員は走り去っていった
ラタン調のビーチベッドが2つとテーブル、着替え用の小さなテントみたいなのがある
ビーチでそんなにゆっくりする予定じゃなかったけどどうせならと夕方までいることにした
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