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side.蓮
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これでもかと鳴かされていつの間にか気を失っていた
起きたのは真夜中
一瞬何時なのか、ここがどこなのか、なぜ浩太がいないのか、まだ覚醒しきらない頭では何一つわからなくてパニックになる
「こうた?どこ?
こうた?」
俺の求めている人はすぐに現れた
「蓮起きた?
どした?」
「…!いなくなったかと!」
「いなくなるわけないよ
大丈夫」
ぎゅっと抱きしめられる
浩太は俺よりも10センチほど背が高くて体も鍛えているから抱きしめられたときの包容力がハンパない
「あ、日付変わってるね
誕生日おめでとう」
「う、うん
ありがと」
「これで一人目だ」
「?」
「誕生日おめでとうって一番最初に言いたいじゃん」
ちょっと子供っぽいところに思わず笑ってしまった
でもそういう気持ちが嬉しくてくすぐったい
「起きてたの?」
「うん
でももう寝るよ」
「ぎゅってして寝て」
「朝まで離さない」
本当に朝まで抱きしめられて眠った
起きた時に顔がくっついてしまいそうなほど近くて恥ずかしかったのは内緒。
モゾモゾ動いて浩太に抱きつかれたまま反対向きになろうとすると…
「んー?おきた?」
「あ、うん」
「なんでそっち向いちゃうの?」
「はずかしい、から」
「そんなの今更でしょ」と無理やり向き直させられて今日初めて目が合った
浩太は誰が見てもイケメンだ
街で声かけられることも少なくない
俺の彼氏、かっこいいな
「なに?そんな見つめて」
「何でもない」
フイっと目をそらした
ぎゅっと抱きしめられたまま浩太が優しい声で問いかける
「今日水族館行こうかなって思ってるんだけどどう?」
「いいね
行くの小学生以来かな」
「ほんと?じゃあいっぱい楽しもうね」
いつものごとく抱き上げられてソファーに移動した
「朝ごはんにはまだ早いね
朝風呂行く?」
「っ!」
「大丈夫だよ、怖い人たちはもういないから
貸切の方行ってみよ?」
「…うん」
「手つないでいこうか」
『風呂』と聞いてこわばってしまうのは仕方ないよね
だって昨日の今日だし…
浩太は約束通りずっと手を繋いでくれた
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