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鉄板焼きのコースは特選和牛、伊勢海老、チーズリゾットや野菜のポタージュなど大満足のメニューだった
今日が誕生日本番ということでケーキも用意してもらっていたが食べられそうにない
見かねたスタッフが「お部屋の冷蔵庫に入れておきます」と言ってくれたのでそれに甘えてお願いした
部屋に戻ってまったりしながら誕生日プレゼントを渡すタイミングを考えていると蓮が「バルコニーでお酒飲もう?」と誘ってきた
「なにがいい?」
「日本酒かなー?あ、浩太が昨日飲んでたやつ!」
「地酒ね
持ってくから先に行ってていいよ」
「おつまみ持っていくね」
ナッツが盛られた皿をバルコニーのローテーブルに置いて俺が行くのを待っている
さりげなくプレゼントをカバンから取り出して蓮からは見えない椅子の陰に置いて座った
「「かんぱーい」」
「おいしい?」
「ん」
コクコク頷きながら地酒を煽っている
一杯でふにゃふにゃになるような気がしたので半分ほど飲んだところで一旦グラスを置かせた
「蓮、誕生日おめでとう」
「ん、ありがと~」
「これプレゼント」
「ほんとに?ありがとう」
「開けていいよ」
中身は蓮が欲しがっていた靴と好きなブランドのロンTが2枚だ
「浩太、ありがとう」
「ううん
気に入った?」
「うん
ね、そっち行ってもいい?」
「おいで」
珍しく正面から抱きついてくる
「ありがとう」と何度もつぶやきながらぎゅっと抱きしめられて幸せで満たされる
ありきたりな表現だけど、これが一番しっくりきた
幸せな時間がゆっくりと流れていく
「俺、蓮のためならどんなことでもする」
ふと思ったことがそのまま口に出てしまった
「ほんと?」
「うん」
「じゃあ、俺が会社の経営に入ったら秘書になって」
急に現実的な話をする蓮に少しドキッとした
そういえば泰介さんにもそんなこと言ってたな
「俺秘書の経験はないよ?」
「泰君が教えてくれるよ」
「ん、そっか。」
「その代わり俺は浩太から離れない
約束ね」
「ん、約束しよう」
プロポーズみたいだななんて考えながら酒を煽った
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