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何もない日々が続いていく
蓮は研修で忙しそう
講師としてのスキルを磨くためにどこかの塾に行って実際に講師として授業をしたり、運営についての会議に参加したり、と始めは週3回だったのが今や週5になっている
出勤も退勤も毎日ばらばらでこのままでは体を壊しそうだ
「白井ー」
「はい?」
「今日飲み行こうよ」
「今日ですか?」
「いいじゃん、華金よ?」
「えぇー、」
「なんかあるの?」
「最近恋人と一緒に飯食う時間もないんですよ
今日やっと帰ってゆっくりできそうなんです」
そこに佐藤君も入ってきた
「白井さん恋人いるんすか??」
「ちょーラブラブよ」
なぜか俺より先に園田さんが返事をする
「え!園田さん会ったことあるんですか!?」
「いや、それがないんだよ
いつになったら紹介してくれるんだか」
「しないです!
ほら、佐藤君打ち合わせ行くよ!」
「はーい」
半分は照れ隠し
もう半分は蓮とゆっくりできないイライラ
今日こそヤるって決めてる
蓮の可愛い姿を見て癒されたい
思ったより長引いた打ち合わせの結果、出張に行くことも決まった
3日間関西の会社で新たな商品の取引をする
全社案件にしてもいいほどの大きな話で海外との取引も含まれるので専門家も同行を、ということらしい
正直、出張なんてめんどくさい
蓮と離れるのも不安だ
「白井さん」
「ん?」
「さっき言ってた出張の話」
「ああ、」
「俺も行かせてもらえるんですか?」
「行きたいの?」
「はい!外での仕事も見てみたいです!」
「うん、じゃあそういう風に伝えてみる
オッケーが出たらいいよ」
「やったー!関西かぁ…」
「旅行じゃないからな」
「わかってます!」
「ならいいけど」
オフィスに戻って鈴木さんに確認すると、営業がいいならと承諾された
営業課にもメールを送り、打ち合わせの資料をまとめているところで定時となった
「久しぶりに全員定時退社しましょうか」
「「「はーい」」」
園田さんの飲みの誘いをかわして車に乗り込み蓮にLINEを入れた
今日は大学の授業に行くと言っていたから多分もう家にいるはず
『今から帰るよ』
『うん』
『待ってる』
返信を確認して車を発進させた
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