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今日の夕飯は生姜焼き、漬物、サラダ、だし巻き卵、みそ汁、白米だった
大学から帰ってきたのが何時なのかはわからないが、手が込んでいるのはわかる
ほとんど毎日こうやって夜ご飯を作って待っていてくれるが、結構大変なんじゃないだろうか
俺だって労ってあげたいし飯作りながら帰りを待って「おかえり」って出迎えたい
夕飯を食べ終えてソファーでテレビを見ているとき、ふとそんなことを思った
「蓮」
「なに?」
「蓮はさ、今の生活に満足してる?」
「え…?」
何を言われると思ったのか蓮の目には一瞬で涙が溜まっていく
優しく抱き寄せて頬を撫でた
「?」
「研修とか大学とか、何時に帰ってきてるのかわからないけど必ず夜ご飯作ってくれるじゃん」
「うん」
「無理してない?俺、蓮に無理させてない?」
「…してないよ?」
「ほんとに?
仕事で遅くなること多いしさ、いつも蓮が作ってくれるし出迎えてくれるけど、蓮だって疲れて帰ってきてそのあと飯作って風呂沸かして…」
「確かに疲れてるけど、俺浩太のためならがんばれる」
恋人のために何かしてあげたいって思う気持ちは蓮も同じなんだ
俺はなかなか行動に移せてないけど…
「いつもありがとう」
「うん、
あの…」
「ん?」
「研修明後日からって言ってなかった?」
「言った…」
「準備しなくていいの?」
「明日でいいかなーって」
「今日やるなら手伝う」
「やる!いますぐやる!」
こうして出張の準備をし始めたが二泊分の荷物はそんなに多くなく、すぐに終わった
蓮のことも心配だけど、うだうだ言っている場合じゃない
出張が終われば休日で蓮とゆっくり過ごせるんだ
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