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2日目も同じような会議、同じような昼食、同じような飲み会をして一日が過ぎた
とにかく疲れていて蓮からのLINEに気づけない
帰ったらいっぱい甘やかそう
あと2時間で会議が終わる
報告書を書いて新幹線に飛び乗れば今日のうちに帰れるとこっそり荷物をまとめ始めていたその時
低い『ズーーーン』という音が聞こえた
その場にいた全員が一瞬固まったがそのあと何が起こるでもなかったため会議を再開した
少しして街中からサイレンが聞こえることに気付いた
やっぱり何かあったらしい
「何かあったんですかね?」
「火事かなぁ
最近放火魔がいるってニュース出てたんですよー」
開いていたパソコンでニュースを調べて背筋が凍った
『日本中の主要都市10か所以上で同時に駅爆破 テロか』
「あ…これ……」
「どうした?」
俺の異変に気付いたうちの営業課長がパソコンを覗き込んで言葉を失った
他の人もパソコンを覗いてやっと俺の表情の意味を理解した
一番先に考えたのは蓮のこと
蓮のよく使っている駅名もそこにあったから。
「さっきの爆発音だったのかも」
「帰り、どうします?」
「とりあえず会社に電話しよう」
全員がバタバタとどこかに連絡し始める
俺は頭が真っ白なまま蓮に電話をかけた
『もしもし!浩太?』
「うん、蓮怪我してない?
爆発巻き込まれたりしてない?」
「してないよ。浩太は?」
「俺も無事
でもしばらく帰れないかも」
「う、ん
無事なのが分かっただけでいいよ」
「安全なところ(実家)にいて」
「うん、浩太もね」
「ああ、また夜連絡する」
電話を切ると営業課長に怒鳴られ?た
「白井!お前総務に連絡しろ!」
「わかりました」
いや、総務って言われても広いし。
とりあえず自分の部署にかけて繋いでもらうことにした
現状と全員の無事を伝えると、宿泊の延長分は支給されるため、安全が確認されてから帰ってこいと言われた
電話を切って社員にそのことを伝えると気が動転した課長は「仕事が!家族が!」騒いでいた
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