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赤司様の企み
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My Baby’s①
〜緑高、黄笠、青桜〜
とあるホテルの豪華な一室に、奇妙な組み合わせの人物達が顔を合わせていた。
青い頭の男は、部屋に備えてあった菓子やお茶を勝手に飲み食いし、ソファーへ身体を横たえている。
緑の頭の男は、眼鏡を指で押し上げながら、持参した本を読みふけている。
黄色い頭の男は、スマホと向き合って、何度もメールを送りニコニコとしていた。
そんな彼が、重たい空気を遮断するように声を発した。
「……なんか、赤司っち遅くないっスか〜?」
「…自分から呼び出しておいて、遅れるとか、ありえねーだろ。いつまで待たせる気だよ。」
イライラしながらソファーから身を起こし、テーブルに置いてあった飲み残しのお茶を一気に煽った。
「……あいつも多忙の身なのだよ。お前も、子供ではないのだからおとなしく待てないのか?」
「…ん、だと…!?」
「まー、まー、2人ともケンカしないでくださいっス。」
険悪な雰囲気が訪れると同時に、部屋のドアがガチャリと開いて、赤い頭の男が優雅に挨拶をしながら、部屋に足を踏み入れた。
「やぁ、待たせて済まなかったね。ホテルのマネージャーと話混んでしまってね。」
「赤司っちー!丁度いい所に来てくれたっスよー!この2人がもう少しでケンカしそうになってて、困ってたんスよー!」
赤い髪を揺らして、シックな絨毯に靴を滑らせ歩いて行くと、みんなの前にある肌触りの良いソファーに腰を下ろした。
「君達は相変わらずのようだな。」
「赤司、お前がもっと早く来れば、何事も無かったのだよ。」
「…そうだな。……では時間がないから、早速本題に入ろうか。」
赤司は小さな小競り合いには興味が無い。とばかりに強引に話を進めたが、3人はいつもの事だと仕方なく耳を傾けた。
「……単刀直入に言おう。真太郎、大輝、涼太…。君たち、自分の子供は欲しくないかい?」
「「「……は?」」」
3人の息はピタリと合い、何をいきなり言い出すんだという邪険な視線が赤い瞳に注がれる。
「…実は、僕の可愛い光樹に子供が欲しいとおねだりされてしまってね。恋人に期待されれば応えてあげたくなるのが男ってものだろう?」
(((…絶対、誰かの子供見て降旗が『可愛いー!』とか言っただけだろ…。)))
とそう思っても、決して口に出すことはできない…。
「…赤司…。それには幾つか問題があるのだよ。」
一早く冷静を取り戻した緑間が、眼鏡のブリッジを押し上げながら静かに口を開いた。
「…知っての通り、俺達の恋人はみんな同性だ。…これでは、いくら夜の営みを頑張ろうとも子供を授かるのは無理だろう?」
「そうっスよ!子供が欲しいなら、代理出産とか養子を迎える事になっちゃうっス!それじゃ幸男さんとのベイビーじゃないっスよ!」
「…っーか、ソレって同性カップルには禁句じゃねーのか?」
赤司は3人の意見を聞き入れると、それ以上は愚問だ、とばかりに手を前にかざした。
「お前達の言いたい事はわかっている。自然の摂理を無視し、男同士で子供を作るのは無理だと言いたいのだろう?」
「…そう言う事なのだよ。」
カチャリと眼鏡を直す小さな音が聞こえる。
「……だが…、もし、それが可能だとしたら、お前達はどうする?」
ニヤリと薄い口の端を持ち上げて不敵に笑う帝王のような笑みに、疑惑めいた眼差が降り注ぐ。
「…それって、どうゆう事っスか…?」
その視線に満足した帝王は、ソファーの上で脚を組み直すと、愉快そうに口を開いた。
「…男を妊娠させる新薬の開発に、我が赤司グループが成功したんだよ。」
「「「…!!!…」」」
ピンと張り詰めた空気が、明るい室内に漂い、ダラリと姿勢を崩していた青峰までもが横たえていた身体を起こした。
「……冗談、ではないのだな?」
緑色の瞳が、真っ赤な瞳を射抜くように見つめる。
「…本当の事さ。…僕は昔から、嘘は付かない。それは知っているだろう?」
「……マジかよ……。」
「……どーやって、男を妊娠させるんスか?」
「することは、男女の営みと変わらない。…ただ、行為を行っている最中に使用してもらいたいものがある。」
赤司は、自分の席に置いてあったバックへと手を伸ばし、20cmほどの長方形の白箱を取り出した。
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