アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
カーディガン(skur)
-
うらたside
ワイシャツ一枚では頼りなくなってきたこの季節。俺の必需品はカーディガンと膝掛け。
昼休みにはモコモコの膝掛けにくるまって、コーンスープを飲んで温まるのがお楽しみ。
「おはよーうらさん!」
「おはよ坂田。はー、さむ」
「公立高校やからって暖房つけるん渋ってるもんなぁ」
「なー」
寒くて適当な相槌になりながら通学鞄を漁り、膝掛けを探す。
あれ?ない。それに、いつもより嫌に寒いと思ったら、カーディガンも着忘れている。ワイシャツの下はヒートテックだ。
「もしかして、カーディガンと膝掛け忘れたん?」
「うん」
「僕のカーディガン貸したるよ。僕の暑がりやから無くても平気やし」
「ありがとう坂田ぁ!お前が幼馴染で良かった!」
「幼馴染兼恋人、やろ?」
「うっ///学校で言うなよあほ」
「照れちゃって……かぁわい。ほら、着て?」
坂田に促されるままカーディガンに腕を通す。ほんの少し前まで着ていた坂田の温もりが残っていて心地いい。
「どう?」
「あったかい。坂田の香りが残ってて、抱き締められてるみたい。気持ちぃ、寝れる」
重力に従って、ぐでりと力なく机に突っ伏す。
「かわええっ。でも寝たらあかんよ?」
「わかってるけどさぁ。今日授業中寝ちゃったら坂田のせいにするから」
「理不尽!?」
んべ、と舌をだして挑発する。単純な坂田はこれにも乗せられてしまう。
「むぅ~、そんな悪いお口はこうや!」
カプリ
「んぅ!?っ!~~///ばかっ」
一瞬だけ、舌を噛まれた。甘噛みだけと、しっかりと坂田の歯の感触が伝わって、ちょっぴり唇同士も当たってた。
「んふっ、反省した?」
「した!したからもう、やめてね?」
「はぁい。あ、僕職員室いってく、る…………」
「?おう」
ったく。まだ俺達以外来てなかったから良かったものの、誰かに見られてたらどうするつもりだったんだ、あいつ。
「でも、あそこまでしたなら一回くらいキスしてくれていーじゃん」
誰もいない教室でぽそりと呟いた。
その後、無事全ての授業で眠ってしまったうらたは、二度と坂田のカーディガンを着ないと誓った。
そして放課後、
「まーしぃとセンラに朝の全部見られてた……」
「まぁじか。もう学校ではお触り禁止!!」
「そ、そんなぁ~。うらさんが「キスして欲しい」的なこと言ってたって二人から聞いたで?」
「それはそれ、これはこれ!早く帰るよっ!!」
「んん?つまり、早く家に帰ってキスしろってこと?」
「察しろあほさかた」
「う、うらさぁん!!大好き!」
「んひっ、俺も」
家ではキスだけで終わったとか、終わらなかったとか。
──────────────────
30分クオリティー
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
7 / 24